海水に浸した手首の静脈
波が寄せては返すたび
海は赤く
血は青く
染まっていく
肉体を縁取るための鉛筆は
いつからか削り忘れていて
今も昔も 先っぽはずっと丸いまま
あと一滴 滲んだら
あっけなく ほどけてしまう
爪がないから 掴めない
持ち上げられない 歩けない
足首の痣には鉄錆の匂いが染みついて
脱力した胸の真ん中で
小さい白旗が揺れている
砂に紛れた石英は
全ての抱擁から逃げ出して
灰色と水色の背景に滲んでいく
海岸線の向こう、遠くの街の灯りが
ひとつ またひとつ 消える
太陽から月が 一歩ずつ 離れていく
何にもない薄い空
満潮を迎えた海は
砂浜に空いた透明な窪みを
真っ新に掻き消した
作品データ
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作成日時 2026-01-27
コメント日時 2026-01-27
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2026/01/28現在) |
| 叙情性 | 0 |
| 前衛性 | 0 |
| 可読性 | 0 |
| エンタメ | 0 |
| 技巧 | 0 |
| 音韻 | 0 |
| 構成 | 0 |
| 総合ポイント | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
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2026/01/28 18時54分40秒現在
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