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【光がわたしに触れたとき】
わたしは光に魅入られている。 まだ世界が大きすぎて、 自分の輪郭さえ曖昧だったころ。 床に転がしたビー玉の中に、 窓から差し込む光が粒となって入り込んだ。 頬を床につけて眺めていると、 光の粒がひとつの雫となり、わたしの瞳に落ちた。 木の葉に透ける光はトンネルとなり、 語りかけるかのように揺れていた。 風が吹くたびに形を変えるその光は、 黄緑色の絹となり、わたしを包んだ。 プールの底で足を滑らせた日、 水はすべてを包み込み、わたしは水色の世界へと落ちていった。 わたしは怖れるでも慌てるでもなく、 いつもよりほんの少し長く感じられるその世界で、ただ一色に広がる光に身を委ねていた。 光がわたしを色づけ形づくっていく。 そのたびにわたしは思う。 わたしは、光に魅入られているのだと。
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【光がわたしに触れたとき】 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 326.3
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投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-11-15
コメント日時 2025-11-19
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


宝玉を眺めているうちに、後光が射してきて、 菩薩様でも現れたのかと思った。
1美しい余韻が感じれる作品だと思いました
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