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杉の木の下で
大きな杉の木がある 樹齢数百年、ここに聳え立っている 様々な恋を見守り 様々な死を受け入れ 様々な生を共にしてきた 合戦に敗れた落人、妻子を連れて逃げている この大木の下で追っ手に囲まれた 射られた死体が三つ、根元に横たわる 空襲で焼け野原、街の炎は森へと 火の粉が舞う中で 幼い兄妹が根元にうずくまっている 真夜中に、密かに逢う二人 この木の下で、再開しましょうと誓う 男は飛行機に乗り込み、帰らなかった 放課後、自転車を漕ぐ二人 大きな木の下に座り、語り合う 学校のこと、もどかしい言葉、恋のゆくえ 穏やかな午後、老夫婦が木を見上げている 思い出を、共にして寄り添っている 今は老婦人が一人、木の下で立っている 大きな杉の木がある 樹齢数百年 今日もここに聳え立ち、見守っている
杉の木の下で ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 660.4
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-08-19
コメント日時 2025-08-21
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


大木の守りは、強い安心感を与えてくれますね。とても日本神道の伝統のような考え方か と思います。なにがあっても大丈夫と言ってくれているような、神社に生えている木ですね。
1コメントありがとうございます。 イメージ、共有していただいて嬉しいです。
0シェルシルバスタインの『おおきな木』を思い出しました。本田錦一郎の訳で「だけど それは ほんとかな」の一文が幼心に刺さった記憶があります。まさにそんな感じで、平たい表現になってしまいますが、見守るだけのもどかしさ、やるせなさ、愛の本質、のように感じました。
1コメントありがとうございます。 詩の最初に浮かんだイメージ、そのままですね。 深く、読み込んでいただきありがとうございます。
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