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天使篇《ヨドロレヒ》
天使篇《ヨドロレヒ》 いつか死ぬ わかっちゃいるケド サッサと死ぬ気にならない だからと言って 生きる、に固守したくないんである そして僕は老人となり 飽きるコトなく詩を書く ヨドロレヒ〜〜〜〜 ヨドロレヒ〜〜〜〜 同い年で破滅に全てを捧げた者は 悪魔のようだったぞ 詩は書かず酒に溺れ女を不幸にした! そういった輩はすでに 何十年か前にサッサと死んでいる 僕がたま~~に破滅染みているのは 破滅趣味以外のなにものでもない もういっぺん書く ホンマもんの破滅型はとうに死んでいるのだ いるのは若い破滅型だけ きゃつらは僕らに絡むだろうが そんなヤツラは屁でもない 破滅したいならさっさと首を吊れよ! なぜ躊躇するんか? ヨドロレヒ~~~~! ヨドロレヒ~~~~! 何処にいるんだ? お前に会いたいよ いったいどんな人生を送ったのだろうか? 僕は果たしてお前に会えるだろうか? たぶんダメだ 記憶の坂道を登ってゆく お前と口づけた後で 背面からお前の胸を揉みしだこうとして 拒絶されたからただそれだけで もういいやと思ったのだ お前は拒絶を凌駕する僕の言葉を 永遠に近い瞬間待ったと言うのに あの時から四十数年 あの坂道を降りて僕はとっととお前を忘れた ヨドロレヒ〜〜〜〜 ヨドロレヒ〜〜〜〜 記憶の崖を蹴る 僕は飛ぶ またある時はお前は異国のオンナ ピル飲んでるからと僕にわかる英語 それから狂ったようにサカったが 一度僕の鼻面に 腰を浮かせて女性器をあてがった 舐めてほしかったんだろう? でも僕は勃起した男性器をぶちこんで それからも狂ったように腰を振る 振る振る振る振る振る振る 射精しても振る 振り続ける ヨドロレヒ~~~~! ヨドロレヒ~~~~! 風が吹く ああ、いつでも思い出は風の中にある ある時は生ぬるく ある時は尖ったままで 風が吹く 吹く風は歌う いつまでも 記憶の山脈に歌い掛ける ヨドロレヒ~~~~! ヨドロレヒ~~~~! もっと書こうか? 旅先で出会ったお前よ 夜の公園の植え込みの中でズボンを脱いで 僕の硬い男性器をお前の女性器にあてがう ところが物音に驚いて 一気に戦闘モードを解いてしまったから 勘違いしたな、お前は もう相手にしてもらえなくなった そんなもんだ 少年と 少年を引きずったままの青年なんて ヨドロレヒ~~~~! ヨドロレヒ~~~~! なんだい? 天使よ、面白いかい? 左手で口元を覆う 微妙に震える肩だ 波が激しく打ちつける もう僕は立っていられない 僕はそれでも歌ったさ 盆過ぎの日本海 高浜原発の湾の中 僕はクラゲに刺されながら 泳いで歌って歌って歌って もっと歌おうか? でもフェイドアウト! 緞帳が降り切るまでの14秒! ヨドロレヒ~~~~! ヨドロレヒ~~~~! さらば少年な青年よ 僕はもっと語らねばならない でもいったい誰が聞くのか? ヨドロレヒ~~~~! ヨドロレヒ~~~~! 文化人類学者が 言語の通じない未知の部族と出会った際は 手つきと腰つきでエロを表現すると 相手の警戒感が一気にほぐれるらしい これ、女の学者にも可能か? 僕は生きて生きた 生き生きて生きてきた もう死んでやると思いながらも 生き生きてきた 気づけば老人 死ねるヤツはすでに死んでいる 病気や事故以外なら 自己憐憫でとっくに死んでいる 僕は死ねなかった 死のう死のうとしても死ねなかった だから老人だ ヨドロレヒ~~~~! ヨドロレヒ~~~~! ほら、蝶が飛ぶ 白い微細な鱗粉を撒いて 一羽が舞えば また一羽が傍を飛ぶ えっと思い周りを良く見れば 蝶々が群れて飛ぶのだ 僕は死なないできた 多分この先自ら生命を断つコトはなかろう もちろん老いてなお気分が 死ぬ気分になったらどうなるかな? 自信はない それでも自ら生命を断つことはないだろう 蝶々の乱舞に僕は陶然とする 僕は何処にいる? 韃靼海峡? そしてお前は何処にいるんだ? ヨドロレヒ~~~~! お前を探している ヨドロレヒ~~~~! 僕は頭上に手を、指を伸ばす 蝶々が指を舐(ねぶ)るように群れて飛ぶ その指は君の女性器の熱風が とてもよくわかっているんだ 半世紀も天使の女性器に指を入れてきたんだ 天使の性器のカタチにふやけた指 人差し指と中指が蕩けている お前の形がほんのりとパンティー越しに 透けて湯気を上げる 僕は天使から指を抜く その温かく濡れた指を咥える もちろん君の味が 天使の人間味がする 僕は蝶たちの山脈に抱かれて ゆっくりと飛んでゆく ヨドロレヒ ああ、蝶たちを驚かせないように ヨドロレヒ 飛んでゆく 天使が、 天使が待っている 左手を振る天使 その右手には 機関短銃の黒い塊 天使はもう撃つ すぐ撃つ今撃つ その銃口から飛び散る火花 口径9ミリの拳銃弾の熱風 音速を超えて僕を抱こうとする天使! 僕にはまだ覚悟が出来ていない でも 天使が待っていてくれるじゃないか! ヨ〜〜ドロレヒ! ヨ〜〜ドロレヒ! さあ歌おう! 何を歌おう? お前のために 天使のために そして 僕のためにだ 記憶の山脈に歌い続ける ヨドロレヒ〜〜〜〜! ヨドロレヒ〜〜〜〜!
天使篇《ヨドロレヒ》 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 270.5
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-08-05
コメント日時 2025-08-07
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


「しゃべくり」がこんなに心地よくない作品もめずらしいかもしれない。長いわりには物語性が皆無なのが、読み手の心象を悪くして、そうさせているのかもしれない。読んでいてつらい。
0オモロイなあ~けど、 長い。 ヨドロレヒ~この発声を発見立案したあなたはエラい! 日本型ヨーデルですね。 まあ、一度は書いてみたかった性癖の業、ということで愉しめましたが読み流してしまいました。 一日中ボッキキ~もう無し、より
0自分も相手も、お互いの身体と心に素直にならなければ、幸せな関係は築けないと思います。 破滅型と言うのは、くすりとかをやってしまうのでしょうか。悲しい話です。
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