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苦しさで、悲しみギュウギュウに詰めた壊れた   

クヮン・アイ・ユウ 
作成日時 2017-08-10
コメント日時 2017-08-25

 

‪夏、 夜、 もうダメになった命を抱きしめながら、それでも決して離せないような気持ちで、暑さにやられたお弁当を背負っている‬ 悲しみと悲しみと悲しみとお弁当ひとつ詰めたリュックを背負っている そのまま都会に立ち尽くして、この子の命をどうやって燃やそうかと思案している というフリも出来ずに改札を通り抜けた と書こうとしていたら、鞄にあるはずの定期券が見つからず、 連休前浮つく駅の改札前、大汗と恥と恥と恥、つまり恥ばかりかきながら、冷たく死ぬことさえ許されなかったその子が、ポツンとたった独り悔しさも出さずに死んでいて、 次の瞬間、僕は思わず(どけ!このゴミ!!)と敢えて一発、どうにかなる様な力で殴りつけて、叫んで、混雑する改札のど真ん中にひとつ、爆弾ひとつ投げ捨てた 「誰でも良かった、後悔していない」 罪を認めてから唯一の言葉が冷たく響いた お弁当ひとつあったかい気持ちで食べられない悲しみを この世界に幾つあるだろうかと数えて、探して いや、そんな正義ではなくて、単にこの悲しみをせめて、せめて空にお空に、ゆかせたかった


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クヮン・アイ・ユウ (2017-08-10):

タイトルと本文を正しく記載しアップしましたが、アップ中に通信が途切れましたので、以下にて改めて記載させていただきます。 どんな理由であれ、この様な形となり申し訳ありませんでした。 ----- タイトル 「苦しさで、悲しみギュウギュウに詰めた壊れた」 ‪夏、 夜、 もうダメになった命を抱きしめながら、それでも決して離せないような気持ちで、暑さにやられたお弁当を背負っている‬ 悲しみと悲しみと悲しみとお弁当ひとつ詰めたリュックを背負っている そのまま都会に立ち尽くして、この子の命をどうやって燃やそうかと思案している というフリも出来ずに改札を通り抜けた と書こうとしていたら、鞄にあるはずの定期券が見つからず、 連休前浮つく駅の改札前、大汗と恥と恥と恥、つまり恥ばかりかきながら、冷たく死ぬことさえ許されなかったその子が、ポツンとたった独り悔しさも出さずに死んでいて、 次の瞬間、僕は思わず(どけ!このゴミ!!)と敢えて一発、どうにかなる様な力で殴りつけて、叫んで、混雑する改札のど真ん中にひとつ、爆弾ひとつ投げ捨てた 「誰でも良かった、後悔していない」 罪を認めてから唯一の言葉が冷たく響いた お弁当ひとつあったかい気持ちで食べられない悲しみを この世界に幾つあるだろうかと数えて、探して いや、そんな正義ではなくて、単にこの悲しみをせめて、せめて空にお空に、ゆかせたかった

kaz. (2017-08-10):

返詩カルチャー万々歳なので、返詩を書こうと思います。 黙祷、 黙祷、 おお、ああ、タマシィーの呼吸、が、まらしぃ、する、トリオの虜になって、 なぶられた心の前で、 ひさかたのメルヘンを、 タイトルのない空気の中で、 異常性欲の矛先を探しながら、 道を歩いている、 ぎりぎりの原爆忌、 おお、ああ、僕は、僕のアメリカを探している、

花緒 (2017-08-10):

おお!早くも返詩が付いている!とりあえず、貼り付けられたものを使って編集しておきました。ご確認を。

クヮン・アイ・ユウ (2017-08-11):

花緒さま おはようございます。 お忙しいところ、編集をして下さりましてありがとうございました。お手数をお掛け致しました。

クヮン・アイ・ユウ (2017-08-12):

kaz.さま おはようございます。 返詩をくださり、ありがとうございます。 せっかくいただいたのですが、私が未熟な者で、どういった感情や考え方が込められているのかうまく読み解くことが出来ておりません。 ユーモアが込められているようにも、ユーモアと悲しみが込められているようにも、何かに対する一種の嘲笑のようなものが込められているようにも取れて、少なくとも、どういう詩なのだろうかと考えさせられております。そういう意味でも興味を惹かれる詩です。 ありがとうございます。

まりも (2017-08-14):

とても新鮮な感覚を受けました。なぜだろう・・・。 読み手が、どんな状態か、性別は、年齢は・・・ということに、かなり左右される作品かもしれません。 〈もうダメになった命〉、小さな生き物(子猫とか)なにかそうした生き物のように思う一方で、流産した後の、傷心の女性を思い描きました。作者が若い男性であることを知りつつも、そう読みたくなるインパクトがありました。 一方、〈暑さにやられたお弁当〉手作り弁当、のイメージ。部活動などで、炎天下持ち歩くような・・・急に中高生のイメージが浮かびます。〈悲しみと悲しみと悲しみとお弁当ひとつ詰めたリュックを背負っている〉畳みかける言葉の連なりの迫力と、家出少年のようなイメージ・・・そして、 そのまま都会に立ち尽くして、この子の命をどうやって燃やそうかと思案している というフリも出来ずに改札を通り抜けた と書こうとしていたら、 ここで、あっと驚かされる。〈この子〉を抱え込んでいるような語り手、がいて・・・その語り手が〈改札を通りぬけた〉のを見ている書き手がいる。〈連休前浮つく駅の改札前〉前、という言葉で韻を踏みながら、スピーディーに進行する流れの中で、〈冷たく死ぬことさえ許されなかったその子〉を見ている語り手は、その子が〈たった独り悔しさも出さずに死んで〉いるのを見ている・・・その語り手なのか、見ている語り手を見ている書き手・・・が、いきなり暴発的に、何かをかなぐり捨てるように〈爆弾ひとつ投げ捨てた〉・・・。 〈「誰でも良かった、後悔していない」〉この言葉は、冷静を取り戻した後の、通り魔事件を起こした少年の告白、のように思われました。死んだように生きている自分、を持て余しながら彷徨っている自分、を見つめている自分・・・すべてを崩壊させてしまいたい、何かをぶち壊してしまいたい、という、破壊衝動に駆られている自分・・・と、いくつにも分裂している「語り手/書き手」が、事後にひとつに収斂する。 破壊衝動に取りつかれていく主人公の内面の悲しみ、それは、周囲の誰にも理解されないもの、かもしれない。情状酌量が、正義なのか、裁くのが正義なのか・・・その悲しみを、空に放ってやりたい・・・という(かなり勝手な解釈かもしれませんが)作者の想いを感じました。 構造がかなり入り組んでいるような、入れ小細工になっているような面白さがあり、意表を突かれる展開だったと思います。コンパクトにまとまっている中で、音のつながりやリズムを意識している部分があって、緩急もある。 「ため」を作ったあとの、〈「誰でも良かった、後悔していない」/罪を認めてから唯一の言葉が冷たく響いた〉この言葉が、ズシンときますね。

クヮン・アイ・ユウ (2017-08-17):

まりも様 おはようございます。 コメントをくださり、ありがとうございます。 「新鮮な感覚」とおっしゃっていただき、とても嬉しいです。 かなしみを、その言葉にしてしまえば、ただお弁当を食べられずダメにしてしまったというだけの悲しみなのですが、それをどう受け止めて関わっていたのか、ただしく表現したいと考えておりました。 おっしゃるように、はじめは子猫や子犬などと書くか考えましたが、どうしてもそうすることは出来ませんでした。たとえば犬を飼っていた方が、その子との悲しい別れを過去に経験されていたのであれば、その方だけに向けた言葉は書かないと思いました。猫も人間も、同じ気持ちでした。 語り手や書き手の分裂は、防衛の一つではないかと思われます。悲しみに対する無意識からの防衛だったのかも知れません。 だから、後半で書いてくださった、 >>「その悲しみを、空に放ってやりたい」 は、そう受け取ってくださる方がこの世にお一人でも居たという事実が救ってくれたように感じております。 今作をご覧下さり、本当にありがとうございます。 最後にいただいたコメントの箇所については、常々感じていた世界に存在するかなしみと自分との関係性を意識したものでした。簡単に言ってしまえば無関係に思えないです。もちろん加害者の行為を肯定するものでは決してありませんが。

sonetirasonetira (2017-08-23):

この詩を読んで、きれいに死ねないのは環境のせいだなと改めて思いました。 タイトルが気になります。「壊れた」何が壊れたんだろう。クヮン・アイ・ユウさんの意図はわかりませんが、この詩の本文からは詰められた悲しみが結果的に壊れた印象を受けました。 壊れないうちに、なんとかしなければ。とたたかえる気力のなさが、悲しいけど、とても自然だと思いました。 -- 「手を振る」への批評ありがとうございました。

クヮン・アイ・ユウ (2017-08-24):

sonetiraさま コメントありがとうございます。 「環境」の件、個人的に思うところがあり、本作を通してそのように感じていただけたことも、私があなた様の詩に感じたことも関係が深いと考えております。 嘘を書かず、明る過ぎず前向き過ぎない在り方とでも言うのでしょうか。そんな在り方を形にするような詩を書き続けてゆけたら幸いと考えております。 「自然」と言っていただけて嬉しいです。 ご覧いただき、ありがとうございます。

みうら (2017-08-24):

ユウさんの作品を久しぶりに読んだけれども、頑固さが出てると思う。ユウさんの作品に共通することを一言でいえば、「世界を変えたいけど、変わらない自分がいる」ということだと思う。まったく三浦くん、深すぎて解らないと思うんだけれども、これは、当たっていると思う。今作の最後も、 いや、そんな正義ではなくて、単にこの悲しみをせめて、せめて空にお空に、ゆかせたかった という終わりかた。これって何も変わっていないと思うんだ。というか、変わらないという諦めなのだろう。爆弾を投げるまでやっているのに。それは、作品の良さでもあるけれども、読者を閉じ込めて終わる。ような気がする。

クヮン・アイ・ユウ (2017-08-24):

三浦さん コメントをくださりありがとうございます。 コメントの最期の箇所でおっしゃられていた言葉が印象深いです。読後少し時間が経ちましたが、今はまだ心の中で反響しています。そしてそれがいい意味で少し痛いです。 三浦さん、世界の悲しみを悲しみとして描けば、あとは勝手にその外の希望の線が浮かび上がると考えていました。 さいごの締め方は、諦めと取られて当然と考えます。私としては、その悲しさも含めて本当のこととして浮かび上がればいいと考えましたが、そう書きながら真実半分、嘘というか強がりというか頑固さのようなものが半分と感じております。 この先、どこへ向かうべきかまた考えて行きます。 いつもありがとうございます。

羽田恭 (2017-08-24):

なんだか先ほど投稿した自分の詩が返詩になっている様な気がしてきました。 本当に偶然なのですが。 ”単にこの悲しみをせめて、せめて空にお空に、ゆかせたかった” 鎮まり 掌 合わす

クヮン・アイ・ユウ (2017-08-25):

HAneda kyouさま ご覧くださり、その上コメントまでくださり、ありがとうございます。 後ほど読ませていただけたらと思います。ありがとうございます。


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