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岩躑躅 いはつつじ
水を引き 平城山宵の 月を溶く 谷田平田に 降る人の声 みずをひき ならやまよいの つきをとく たにだひらたに ふるひとのこえ 石上 其の稲穂に 乗り移る 現の神と 雷神と 稔待つ日々 長閑なればと いそのかみ そのいなのほに のりうつる うつつのかみと らいじんと みのりまつひゞ のどかなればと 岩躑躅 はやに咲く野の 躑躅にも ついと光の 浄の瑠璃の音 いはつつじ はやにさくのの つつじにも ついとひかりと じょうのるりのね 門田に 隈無く渡る 皐月の瀬 栗の気配の 満ちる宵 千切る思いは 彼方の星々 もんでんに くまなくわたる さつきのせ くりのけはいの みちるよい ちぎるおもひは をとのほしぼし 未だなのか 頼みの方は もうすぐか 見えないままの 無殺生 かの蜘蛛の糸 もう少し待つ まだなのか たのみのかたは もうすぐか みえないままの むせっしょう かのくものいと もうすこしまつ (みなつたふ いそのうらみの いはつつじ もくさくみちを またもみむかも 万葉集、舎人)
作成日時 2023-03-18
コメント日時 2023-03-23
岩躑躅 いはつつじ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 830.0
お気に入り数: 2
投票数 : 3
ポイント数 : 0
項目 | 全期間(2023/06/02現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
「岩躑躅」の字面も響きもタフな感じが良いと思いました。 「みなつたふ いそのうらみの いはつつじ もくさくみちを またもみむかも (水伝ふ礒の浦廻の岩つつじ茂く咲く道をまたも見むかも)」 本歌を知らなかったので、平仮名のみの表記で、作者さんオリジナルのほうの和歌の印象も相まって、「みなつたふ→皆伝う」、「うらみ→恨み」に頭の中で変換されて、面白い効果だなあと思いました。 どの歌も好きなんですが、個人的に「月を溶く」という句が特にお気に入りです。
1漢字仮名混じりもひらがなのみも美しいと思いました。まさに歌だと感じました。良いものを読ませていただきました、ありがとうございます。
1言葉遊びなのですが、はじめのひとつはうまくはまったでしょうか。後のほうはだんだんだれてしまったかもしれません。 降る人 と書いたのも、ふる人にしておけば、古人にもなったかも、と今頃考えてます。 コメントありがとうございます。
1いえ、そんな褒めてもらうものではないので、モゾモゾしてしまいます。 ありがとうございます。
1あー、すみません。石上って、天理市の【石上神社】のあたりのことでしょうか? 確か物部氏を祭る‥‥。あの近くにはル・レーブという古民家を改装したレストランもあり、何度か行ったことがあります。岩躑躅のくだりは「水の伝う磯の周りの磯ツツジの花が咲く道をまたいつか見ることが出来るかなあ」という草壁皇子の死を悼んだ晩歌のうちのひとつからのオマージュですすかね? >未だなのか 頼みの方は もうすぐか >見えないままの 無殺生 >かの蜘蛛の糸 もう少し待つ アホたれのボクには読めない部分も多くありましたが、ABさんの想いがおぼろげに灯る歌だと感じました。
1かなりしゃれたレストランのようですね。 若いとき親不知を抜くのに町の歯医者に紹介されて、よろづ相談所病院の口腔外科に行きました。なんとも独特な町だなと感動した記憶があります。 おぼろげに、全体にもとの歌がにじんでればいいんですけど。 コメントありがとうございます。
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