作品投稿掲示板 - B-REVIEW

ささら


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長いものなら幻想小説というジャンルになるのでしょうか、コンセプトがきれいです。南極やヒマラヤではなく、冬、としているから時間軸が跳躍するように感じさせる効果があるのかもしれません。 (越冬隊)

2022-05-31

ちょいちょい痛いとこつかれ考えさせられました、SNSの延長でコメントとか気になってしまうんですよね。 たがための歌なんでしょうね? 自分のため詩人のため。誰のためでもいいと思う反面、そういえば読み専の人たちって見えてないだけで読者の1人だなと思い至りました。 (シテキはステキ?)

2022-05-30

 釣りや学生時代などの記憶が重なり合い,運転中の現実に侵食してるのかなと思いました。個人的にはコールリッジや三国峠といった固有名詞の引用や,突然登場したように感じられる鳥と卵で置いて行かれてしまいました。読者向けに解説してほしいというのとは違いますが,コールリッジや三国峠に託されている感情か何かを読みたいです。 (鳥の卵)

2022-05-29

読んでるとき雨だったのもあり作品の雰囲気に包まれた気分です。額縁から眺めるように読んでいたのが、最後でそれが逆転し、作品の世界のなかに自分が立っているような気がしました。それだけ世の空気感を言い表せているのかなと思います。 (チョーク)

2022-05-27

暗い通りから眺める白い白いパン工場を想像し、映画銀河鉄道の夜のような色調だと思いました、きれいです。 詩作として私は人に眼差しを向けることが少なく、四五連の感じ方を模索中です。ですが情景描写から語りへと視点が変わりつつも詩のイメージが保たれていて滑らかな筆遣いと感じます。 私の三日月のイメージがかちこちしてるせいですが、個人的には三日月への繋がりがもう少しほしいです。 (三日月)

2022-05-26

羊歯の成長の様子が説明一辺倒にならず、視点が流れるように描かれていて見惚れました。 (フィラデルフィアの夜に XXXⅠ)

2022-05-25

個人的な読み方で恐縮ですが、描かれている心境に共感を覚えました。自分は世界と刺し違えて死ねたか、そのつぎの世界で新しい槍を拵えられているか自問自答しました。 作品としては人間が1つの人生のステージを生ききった、あるいは行き詰まった時の心境が斜に構えつつ正直に表現されていると思います。 世が戦国なら本当にここで終わりなのでしょう。ともあれ >>吾の思索が拵へた槍で以てして >>此の世界と刺し違へられれば どんな槍なのか、どう刺し違えるのか、そんな作品も読みたいと思いました。 (病床にて思ふことは)

2022-05-24

語のチョイスのせいか不思議と可笑しみが込み上げて、肩の力が抜けました。ありがとうございます。 (はとのうた)

2022-05-23

 うまく言えませんがこの抽象度だからこそ描けている雰囲気だと感じました。 >>奇数のピアスに 解けない波動関数がゆらゆらと  この表現にすごい引き込まれました。恋人が何なのか解釈はいくつかありそうですが,それはともかく,人物の印象に物理的思考世界が水彩みたいに絡み合ったように感じました。個人的には,物理学者の内面世界ってこんなかなと想像しがいがあります。 (物理学者の聖域)

2022-05-22

 再コメントありがとうございます! 作品の意図するところを的確にくみ取っていただいていてうれしく思います。 >>空白の周辺の描写には光だけでなく音も感じます。  実はこの作品の中で最初に書き出したのが空白の手前部分で,そこにつながるように前後を書き足していきました。当初はそこ単体で仕上げるつもりで,音に焦点を当てていました。 >>「足元に廊下の冷気が水飴になって」のような、改行のはじまりの文章がきれいだと思う。 >>その後のスイッチを押したと思ったらに「椅子にリセットされている」のは半覚醒か、入眠時幻覚のように思える。  現代詩っぽくなる段の手前の部分であり,どう描くか悩みました。散文の比喩を自由にしていくのを意識しましたが,入眠というアイデアをとったのは軽率だったかもと読み返して思っています。 >>書き出しの流れは読み手を作品に引き込み、 >>こういった所も不思議と印象に残り、それでいて飾る事のない(力の抜き方かもしれない)文章  前半の書き出しと最後の散文は,日記ではないですけれど個人的つぶやきも混ぜた私詩となっています。自分の中に長文で書けるようなことがまだこれくらいしかなかったのかもしれません。そのように受け取っていただいたこと,とても勉強になります。 (天球の移ろい)

2022-05-22

>>地上に置いてきたものは遠ざかるほど >>輝きを増して  ここすきです。出だしの言葉にも目線をつかまれました。リアルな生活からの一瞬の逃避のような感じを思います。 (埋葬)

2022-05-21

クリシェですが、水の流れで自然と時計が組み上がるくらいの確率という話を思い出します。短く分かりやすくい会話ですね。科学的には誤差としかいえない領域に膨大な詩があるんだなあと再確認できました。 (青春と螺旋)

2022-05-20

世界に遍在するネットの世界観と、神が遍在する世界観が重なってるというのがとても好きです。 後半はまだ消化しきれていません。 (イエス)

2022-05-19

雰囲気が好きです。SFや生命工学系の作品を思い出しました。無機質さと生々しさが両立していていいなと思いました。 (死は満ちて)

2022-05-18

soon bar rash east death. 鏡の両面が混じっていくさまをこうやって表現できるんだなと新鮮でした。 (mirror in | ni rorrim)

2022-05-16

 好きな人に対して自分だけが成長してしまい、その人の元を去るのはこんな感じだろうかと思いました。自分が変わってしまったのか相手が劣化したのかはわかりませんが、その惜しむ気持ちと(人に対する)郷愁とを醸し出してるのがすごいです。好きな人が決定的に身を崩すまえに部屋を出ていくのも納得です。  アルディが猿人と聞いて、私はSFも想像しました。地球の環境破壊が進んでもう住めなくなるというなか、地球を発つ際に、猿人の頃から(カインが最初の殺人を犯してから)現在までに連綿と築かれた人類文明(あるいは地球)に宛てて読まれる、というようなシチュエーションです。 (アルディの写像)

2022-05-15

 照明弾って一,二分滞空するんですね。照らす側にとって夜はあまりに長く,照らされる側にとっても照明弾の数分間はあまりに長い。一見きれいな夜景に双方の思いが交錯するさまが,世相を思わせつつきれいに構造化されていると感じます。二段に分けつつ,でも一文として成り立つところを混ぜてひとつにまとめているのがすごいなと思いました。 (照明弾)

2022-05-14

作中の人物と私はたぶん文化圏が違って、共感というよりも、こんな生活風景があるんだという気持ちで読みました。洋画の日常パートを見るような。 一瞬酒に溺れた男かと思いましたが、いい父親ですね。料理が美味しそうで、それを振る舞う風景がよかったです。 タイトルがよくわかりませんでした (死ぬまえに君よ 先生とキューピーのコラボレーション、修悦体にて)

2022-05-13

多々好意的に受け取ってくださりありがとうございます。 そうですね、普通の語り口が段々と非日常の領域に移って、朝を迎える、そしてまた日常に戻る、というのを書きたかった次第です。 ご指摘めちゃくちゃ嬉しいです、ありがとうございます。 >>描写に対しては少しつっかえてしまう箇所が幾つか、「フェルメールくらいの」「夜景」、紫、「(赤)ワイン」と「オレンジジュース」の組み合わせ等 書いている時は、夜景だし絵画みたいに色彩豊かにしたいなと無邪気に思ってました...、あと寝落ちする場面だし色や味覚を混濁させたいなとも。今後に活かします。 (天球の移ろい)

2022-05-12

そう言っていただけて幸いです!ありがとうございます。(私は夢でもなかなか飛べません) 自動筆記から散文や短歌などをつなげられないかなあと思って書きました。 どの分野も上手ではないので、とりあえず繋がってるキメラ状態ですが、ひとまず満足しています。 ※コメントの宛先を間違えてしまいました。申し訳ありません。 (天球の移ろい)

2022-05-12

平易で滑らかな文章で、預言者もこんな風に語ったのかなと想像しました。 私はついつい堅いことを考えがちなのですが、人に訴える語り口とはこんな風かと勉強になりました。 この雨が何なのかによってユートピアにもディストピアにもなるなと思いつつ(無粋で本当にすみません)、この雨のような詩を作れたら素敵だと思いました。 (人々を伝う雨)

2022-05-12

そう言っていただけて幸いです!ありがとうございます。(私は夢でもなかなか飛べません) 自動筆記から散文や短歌などをつなげられないかなあと思って書きました。 どの分野も上手ではないので、とりあえず繋がってるキメラ状態ですが、ひとまず満足しています。 (天球の移ろい)

2022-05-12

六、七連に惹かれました。 >>骨の内側の平穏を見つめ >>長年拒んだ恋心の摘出 >>出荷されるために並んでる透明な明日が歌ってる 澄んだ水底の空気感に不安が混じる心待です。 個人的には二連からの豚の流れが四連で途切れてしまったように思いました。 (秘密)

2022-05-11

 切ないようなちょっとやるせないような感じです。しかし不謹慎ながらそんな手紙の主の描写が美しいと思いました。  2〜3連に人称変化がありますが自然に読み進められ、勉強になりました。 (腐りゆく手紙)

2022-05-10

スマホだとせっかくの段組みが崩れてしまうんですね。読み直して気づきました。皆さまぜひPC版サイトでご覧ください。 日記あるいは回想録のようなものとして読むようになりました。人生に疲れとやるせなさを感じている人の吐露と。でも一片美しさを感じます。 (闇雲縷々)

2022-05-08

童話か叙情詩を思わせるきれいな比喩だと思いました。前半でおとめを第三者視点で描いている一方、後半であなたとわたしのどちらがおとめなのか迷います。おとめの二面性か、二者の対比を描いているのか。また、続きを読みたいと思いました。 (おとめの祈り)

2022-05-08

 マルチバース佐渡ヶ島が好きです。架空地図を読む気分でとても面白かった。  最後の一文で途端に全体がストーリー性を帯びて,面白みに寂しさと切ないが混ざって,不思議な感覚です。 (県)

2022-05-07

未来の自分に今の自分を理解されてしまったら、私は消えて、未来の自分が新しい自分として一人残されてしまうのかなと思いました。そうやって今の私はたくさんの私を亡き者にしてきたのかなと。 2人で虹を見れたらさぞかしきれいだろうと、羨ましく思いました。 (ダウナーシンドローム「分身術))

2022-05-06

 語彙の選択が好みでした。またこのような段組みだと読む際,こだまのような掛け合いになり,作品がより複雑(立体的?重層?)に感じられ読み進めるのが楽しかったです。一方作品からは諦観とか寂しさに類するものを感じ,まだどう表現していいかわかりません。 (闇雲縷々)

2022-05-05

コメントありがとうございます。 そうでありましたか。 今思い返しても大人な対応をする方でした。 (нет войне)

2022-03-06

お返事できずすみません、ありがとうございます。 そうでしたか、すみません。 (нет войне)

2022-03-05

お返事できずすみません、ありがとうございます。呼んでみます。 (нет войне)

2022-03-05

コメントありがとうございます。 >>貴方の作品は、作品としての強度や質は微妙だけど、貴方は間違っていないと私は思うよ。 答えが出ない、未だに迷っている、という意味で間違っていないと思う。 ありがとうございます。作品については、レシピ通りに作っただけの素人料理なので技術とかは仰るとおり未熟です。レシピもただの個人の自説ですし。とはいえ今回は人に料理をだすというより、自炊のためだったのでいいかなぁという感じです(いや、人向けの料理でもやっぱり全然未熟なのは同じですが)。  ただ個人的には答えが出ない状態で十分詩としての条件はクリアしてると思います。迷いも感情なので。  自分の気持が本当のまっさらなものか、周りに流されているのか、それはしばしば分からなくなります。物事を批判的に冷静に見るほどもともとの気持ちから遠ざかっているのかもしれません。しかし物事を上空から見るときに感じる迷いや不安は、それはそれで感じた新鮮な感情なのでそのまま詩にすればいいのではないかと思います。  戦争にどのような態度をとりどのような詩を書くのが正解かは私もわかりませんし、それは詩というより法哲学とか道徳とか倫理学の領分になってくると思います。そこでの議論の土台になるのが、まず自分がどんなことを思い迷い翻訳の手が届かないという気持ちを書いた詩ではないかと思います。また、そういう詩をひとまず書いて揉まれてからできるのが戦争の詩…多分、かもしれないですし。  詩には多分色々あって、感情(クオリア)を形容詞を使わずにそのまま表現するもの・感情があってそれを表現するのに適切な形式や形容詞を選ぶもの、理想の芸術作品としての詩・語らうための詩、とかとりあえず思い浮かびます。個人的な方針として、下手の横好きなりにそれらをいろいろやってみたいなと思っています。 >>面白いな、と思ったのは、イーロンマスクが、ウクライナのデジタル大臣に頼まれて スペースXの衛星を使って、ネットの支援したり、アノニマスがサイバー攻撃をロシアにしかるって布告して そうですね面白いです。月並みな表現ですがインフルエンサーや資産家や企業が国家に肩を並べうる象徴だなと。個人もフォロワーとしてですがそういうのを画面越しに見ることができて、当事者と当事者以外の意識が交じるところが増えたのかなと思います。  そういう時代になって、まだ個人の気持ちや態度のとり方の型が定まってないのでしょう。あるべき理想の態度はあるのかもしれないしそれは目指すべきでしょうが、それは色々学者が議論したり大衆が詩とかで文化を形づくったりして後に定まるのでしょう。なので、色々わかんないけどとりあえずの今の気持ち、ということで今作品になりました。 >>俺のことを嫌いな人でも、 納得させちゃう作品書ける自信あるもんね。やったね! これってある意味で暴力だよね!  個人の意見ですが詩は感情だと思ってます。感情に優劣はありません、好き嫌いはあるでしょうが。なので詩作品もみな比較はできません。  一方で詩が芸術作品であり技術の巧緻があるのも確かでしょう。民芸品でも上手い下手はあります(何をうまいとするかの基準・美学は色々ですが、写実派と印象派みたいに)。なので技術のある人の発言は絶対ですし時に暴力なのは当然です。町工場みたいな職人の価値観でしょうか。  職人と違ってアーティストはこの二点を併せ持つため、批評はやりづらいです、とくにこちらではアマチュアが集まりつつも詩雑誌のようなプロ意識?切磋琢磨しようという方針…多分、だと思うので。  cold fishさんはその二点を踏まえて、批評しつつ自分を暴力だと茶化してバランスを取っておられるのかなあと勝手に思ってます。ですが詩に巧緻の暴力があるのも確かなので、批評をいただきたいし納得させちゃう作品もっと読みたいなと思ってます。 (нет войне)

2022-02-27

すみません、確かに例に出す詩として適切ではありませんでした、これはアジテーションに近いもの(厳密な分類は良くは知らないのでぼかしとく…)です。比較するためにも当事国の詩もあったほういいかな、くらいのつもりでした。  ええと、まずは >>詩などという内向きの行為をしている限りでは そんなことは個々の主観的な世界認識の範囲の問題であってそれを全面に押し出すつもりはありません。  私も詩は個人の主観的な世界認識を表現するものだと思いますし、確かに内向きの成果物です。  しかしそれを発表しあうことはむしろ外向きのコミュニケーションだと思います。他人の詩(主観)を知ることで自分の主観が相対化されます。室町さんも仰っていますが、このサイトのように心の内を白日のもとに晒し作品たちは、相対化され客観的に観察される作品たちは多かれ少なかれ滑稽に見えるでしょう。余談ですが、友人で怒っている人を見るとなぜか笑いだしてしまう人がいます、これも彼が人の感情を相対化して一歩引いてみているからだろうと思います(人の感情を笑うのはいただけませんが)。  そうやって主観を晒し、他の人の感情のうねりを見て感化され・反駁してまた詩を書く、その繰り返しが文化を形作って文化史(寄せて書くなら、世論とか自分たちの歴史物語の認識、集団の感情)の流れを生むのだと思います。  先のコメントでも申し上げましたが、だからこそ室町さんの主観的な心の裡を詩で読みたいと思います。あなたが観測されてる詩人たちが善悪二元論の二項対立に陥っているのと言うなら、それに対するあなたの主観を発表してください。このサイトにコメントされる以上、文化形成の流れの中で主張されるべきかと。  さて、そもそも主観はえてして滑稽なものです。滑稽なことは悪いことではありません。私は、アジテーションはやりたいことではないと申し上げましたが、それは >>知りもしないのに二項対立的な善悪を持ち出し、結果として政治的な世界に足を踏み入れ、滑稽な言説をふりまくからです。 おっしゃるように当事者でもない私には書けないからです、ただのフィクションになります(それはそれで創作であるものの…)。  逆に当事者であれば書いて当然です。いままさに暴力に晒されている人たちに、一歩引いて自分たちの滑稽さを見なさい、というのはお門違いかと。  詩人は自分の主観を書く以上、滑稽なものですし詩人みんなそれを意識的にしろ無意識的にしろ自覚してるところはあるでしょう。それでもどんな主張や活動も自分の感情と主観から出発します。詩人は自分の滑稽さを感受したうえで詩を描くものです。 >>もし、他人からみてそれをいうわたしの姿こそが滑稽でも、わたしが滑稽に見えること、それをわたしが甘受することが大事だと思っています。 詩人の滑稽さに憤激されているなら、自分の滑稽さを甘受しないでください。中途半端なところで詩人たちを相対化し(客観視し批判し)ても意味がないと思います。詩人が滑稽に見えているなら(相対化できているなら)いまの室町さんは批評家とかです、そしてそんな自分が滑稽に見える(という視点が成り立ちうる)ことに気づいておられるならもう一段階自分を相対化してください。  ご自身の主観的な世界を押し出すつもりがないなら徹底して自分を繰り返し相対化してください。ご自分がこのサイトで、文学界で、周囲の人間関係で、同年代で、大衆世論の中で、世界の中で、ヒトとして、宇宙物理の中でどのような捉え方がされるか。その後アナリストになったり仏門に入って人間をやめてみたり詩人に戻ったりしてください。 (нет войне)

2022-02-27

 コメントありがとうございます。長いですがお互い様ということでご勘弁を。  この作品を執筆・投稿するにあたって時事を扱う詩をどのように書けばいいか、その詩はこのサイトにふさわしいか悩みました。  まず情勢に関する自分の分析や意見は、デモや署名、政治家への手紙やDM、もし関係する仕事についているならそこで発信すべきと思いました。詩にしてもアジテーションとかコピーライトに、思想はプロパガンダ的なものになる気がします、技法としては興味がありますが今やりたいことではありません。少なくとも現代詩とは棲み分けをするべきかなと。  詩とはどんな分野か。ある小説家が、小説は言葉の定義を根底で支えるものだと書いています。私もその説を拝借して、詩こそ私達の使う言葉を根底で支えるもの(になったらいいな)と思っています。科学で言えば基礎研究みたいなイメージです。(辞書は、そうやって生まれた言葉をあとから収集・整理する存在ということで)  人文学とか外交とか国の物語は、この基礎研究の遠い上層で構築されてるものです。 >>これが詩人にできる精一杯の表現だろうと。 と仰られていますが、むしろこここそ詩人の領分です、本領の発揮どころです。     参考までに、現代詩についてウィキでは「オンライン詩の傾向としては、相対主義や競争否定の考えから、詩に優劣はなく、名人も素人も同等であるとする平等主義が強い。一方そのような考えは芸術の堕落であり、より高質な詩を目指して精進すべきだという考えは紙メディアを中心にして、熟練者を中心に根強い。」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E8%A9%A9)とあります。どちらかといえばこちらのサイトでは詩を趣味として交流するというよりは芸術として扱ってるかと思います(運営方針から自明かもですが)。もちろん内訳として人を元気づけたり人間の本質(うまく言えませんが)を求めたり、言葉の純粋美を求めたりとたくさんの方がいらっしゃるように見受けられます。  さて、私はニュースを追う中でだんだん疲れてきました。それは自分の無意識で片方が主張するナラティブ(物語)に引き込まれて地に足のつかない義憤を感じてたり、涙したニュースが実はファクトチェックにかかってたりとで心が疲れました。それで、分析とか彼らの歴史・物語はともかく私個人の今の心情に関しては詩になるかなと考えました。それが美学の琴線にふれる詩情なのか、アカデミアとか政治の情報に揉まれた今の気持ちが詩になるのか、詩になるにしてもそれは個人の日記にでも書くものであってこのような公共?…衆人の集うサイトに載せていいものかと悩みました。  結局はこうして載せたんですけど、理由は二点。  1.個人的に実現したい詩の理想として、心の内と外界がつながるようなものをイメージしているからです。上述の例で言えば、基礎研究と上層をつなぐ存在としての詩です。  2.考えるのに疲れたからです。こういう事考えてると数時間過ぎてて、とっとと投稿して終わりにしたかったです。もともとニュースで疲れた心を発散したかったのですし。それもあって匿名でひっそりと投稿しました。  最後に、室町さんはコメントから世間や世界について憤り憂慮されてることがあると分かります。しかしむしろ、その意見や憂慮を日常のどんなところで感じたのか、その気持というのはどんな味・手触り・色・音・匂い、あるいはどんな過去の記憶・エピソードが想起されるのか、そういったことに私は関心があります。よろしければ手前勝手な詩論に基づいてはいますが、そのような詩を読みたいなと思いました。 参考文献:https://note.com/richinka/n/n277f4b2b5da9 ウクライナの詩人リュドミーラ・ヘルソンスカヤ (нет войне)

2022-02-27

「鏡上の海」   大陸の端まで旅をして海峡を眺めるとき、冷たい潮流が海峡の間を勢いよく流れて、水しぶきを上げて、何千トンもの青の塊が低く唸りをあげている。空模様は薄い青地に灰色の雲がこびりついていて、きっと南の海の青空から刷毛で薄く、何千キロも引き伸ばしてきたに違いない。北極の氷はウチからぼんやりと爽やかな青を発していて、きっと壁の向こうには宝石が融け込んでいる。  みぞれ混じりの黒い黒い海に身を投じる。夏の縁側で食べるかき氷はさぞ美味いのだろうと思いながら、鏡面のように静かな彼岸の海をゆく。 ずっと遠くで流氷の声が聞こえる、コリコリ、ゴリゴリ、というさざめき、ズーという低い通奏低音。  そうして島が見えた。円弧を描く小さな島。土壌の貧しいその島では、草原が北極風に吹かれているばかりでたまに低い枯れたような低木があるばかり。すっかり濡れた外套を脱ぎ捨てる。肌の色は寒さで脱色され、深海の暗青に染まっている。歩くたび指先から脆くこぼれていく気がする。末端から感覚がなくなっていき、荒れ地に点々と海の欠片が置いていかれる。  島の真ん中に石灰の一枚岩がある。葦原に半ば埋もれかけ、小枝と白茶けた土くれ、鳥の糞が見える。そこに腰掛けると、石の冷たさが硬く尻を突き刺してくる。錆びついた鼓動が度々不整脈を起こすのに不安を感じながら、鏡のような海を眺める。波もないその海面に映る薄い青空、その下に続く海溝を幻視する。たまに一迅の風がひょうと吹くと鏡はヴェールのように揺らめき、その襞の一つ一つを数えた。  ゴーン、ゴーン、カンカンゴーン。  鐘が聞こえ始めた。その響きに合わせて鏡面のあちらこちらで波紋が円を描く。青銅の鐘は訥々とお告げをつぶやき、コンパスの針を次々に突き刺しているようだ。方位磁石はおもむろに石灰岩の上で直立した。いつのまにか体は骨ばかりになり、石化している。波間に骨の結晶が散っていく。多重に相対反射を繰り返す鏡の海で骨は水葬され、星空を描く。そして一つの大きな影の輪郭を浮き彫る。  クジラが咆哮した。鐘の円弧に接するように海底から調和する。風にささやき鐘を告げる波の連鎖はその咆哮に回収され、海溝に帰るのだ。原糸の始まる点ににぎやかな長調はダル・セーニョまで戻り眠りにつく。  北の海は鏡面にして空を映す、またその像を空に映す。踏み入れば消却される空間。今日も凪いでいる。 (「びーれびしろねこ社賞」 応募スレッド)

2021-12-20

 最後,彼女が昇天(昇華?)する姿に惹きつけられました。方向性やテーマは違うのでしょうが消えゆく表現の仕方に共感します。  生きとし生けるもの,その人生の先に大地と彼女の炎があると信じればこそ生き抜けるのかもしれないと思いました。死んだら報われるとかいうのでもなく,ただただ生を肯定している。  彼女の瞳の奥にあるもの,それそのものを表現した作品も,ぜひ読ませていただきたいです。 (火だるまの彼女)

2021-09-26

 友達を海辺と表現するのはすごい素敵なアイデアだと思いました。それだけに私ももっと長いものも読みたいと思いました。  波のようにすっと訪れて去るのが人柄のようであり,いつもどこかでつながってるような縁めいたものを想起させます。私の場合,最初は蟹は友達の前触れ程度に読んでいましたが,確かに暗い部屋に這ってる蟹は陰の雰囲気がありむしろ部屋の主人の属性を思わせるかもしれません。 (友達)

2021-09-24

 まささんありがとうございます。私も気に入っている一節です,その一節にたどり着くように書いた作品かもしれません。おっしゃる通りで,等身大の自分を認めないと日常や感情をうまく詩には載せられないなという問題意識から描写しました。 (断絶とめぐり合い)

2021-09-20

上記,沙一さん宛です,申し訳ありません。 (断絶とめぐり合い)

2021-09-20

 沙一さんありがとうございます。最低限,その超現実の光景が伝わったようで安心しました。哲学の沼にはまっていた時期の作品で,絶対的価値観がない中で迷ってばかりの自分に対するものです。他人の道をうらやむばかりでなく身の程を知りましょう,他人とは無理に距離を置く必要はなくて時には道が重なって楽しい時もあるよ,そんな意味合いで書きました。今はこの超現実を日常につなげなきゃなあと思っています。  空白については,実は散文のつもりで書いていたわけでなかったのと,PCで書いていたせいか空白が見やすい気がしたというのがあり,今後気を付けます。ご指摘ありがとうございます。 (断絶とめぐり合い)

2021-09-20

 最初は何が何やらわからなかったのですが,でもひきつけられるように読みました。 >>心臓を惑星に移植する という文句をはじめ,聖書やみだらさ,暴力性が合わさった語彙の選定が私の嗜好にあったのかもしれません。  読み返してみて思ったのは,舞台がマーケットからペニーアーケード,映画へと場面転換するなか男と女が役を変えながらも登場し交錯しているようだとということです。  そしてもう一つの軸として時間が交錯していて,数年前の光景や黄金時代の情景が顕れながら,女優が逮捕された現在につながり,しかしそれはまた25年前の映画だったという過去と現在が混濁しているらしい。加えて女たちは幻想やリンボに閉じ込められていて,超時間的というか時間を繰り返しループしているというかそんな場所にいるなと。男は未使用フィルムをけなげにも届けて,そんな女の幻想を延長させてあげてるのかなと。時間(記憶)と場所が移り変わる情景は映画「インセプション」を思い出します。  かなり勝手読みが過ぎる気はしますが,私個人はそんな空間と時間が交錯する作品世界に魅了されたのだろうと思います。 (the daydreaming in a young town )

2021-09-19

 お伽話にとらわれる私たちの様子と,いざその物語のヴェールに気づいてしまった時の放浪感が的確に表現されているなあと思って読んでいました。 花や宝石の名が挿入されていますが,昔読んだシンデレラなど童話の絵本の装丁を思い出します。  よく学校で暗記をするとき語呂合わせで覚えたりしますが,人は物事を物語形式にしないと覚えられないからだそうで,ある程度人間の性なのでしょう。  この壁にぶつかったとき多くの人は演じやすい役どころに落ち着くか,頑張って主役を演じ切るかしているのでしょう。最終連で「あなた」は役を演じ切ることに決めて,袂を分かってしまったということでしょうか,それとも私の詩を読んでくれるというのが救いになるのか。ちょっとまだ消化しきれていません。  余談ですが,物語からの脱出には日々の偶然の出来事や今この時を意識することが有効かなと考えたことがあります。諸行無常とか禅に近いのかもしれません。とはいえこれも物語を乗り換えただけに終わることもあり,あるいは一瞬物語から脱出できても,結局は元の物語に自分がいることは変わらなかったりとうまくはいきませんでしたが。 (おとぎ話は、いつ始まって、誰が書いて、誰が演じて、そしてなぜ終わらないのか)

2021-09-18

七連の情景が美しくて好きです。時間が砕けた部屋の中で虹色がかかっているだけでなく,最後に光の速さで駆け抜けるというので一気に何か出来上がるというか,花火が打ち上げられたような最後の仕上げを感じました。 (コンマ0秒からの脱出)

2021-09-17

 ごく小さいころ,まだ文字が読めなかったときに漫画を眺めていたことを思い出しました。それは今の私が外国語を見る感覚とは全く違っていて,そもそも文字という概念が分かっていなかった感覚,形容できないものを見る感覚です。この感覚を詩で表現したいとは思いつつ,土台言葉で表現することに矛盾があるわけで,そういうふうに「僕」に共感を抱きました。「僕」が見たセザンヌの緑についてももっと知りたいと思いました。 (あの緑色)

2021-09-15

 勝手読みというか,自分に寄せて読ませていただきました。いろいろ寄り道せず彼岸から帰らなきゃなとか,ちゃんと目覚めなきゃと思いました。三行目の「叩き」でなぜか和太鼓をイメージしてしまって,それで鼓舞されるというか起こされる感じがします。 (正当進化)

2021-09-04

 自分の境界線をどこに引けばいいのか、という点で似た視点をお持ちかもと思いました。ぐちゃぐちゃを整理できるのか、そのままでいいのか、相手の輪郭線がちゃんとあれば分かり合えるのか、そういうことを考えています。 ((自分のほんとうの好きはきっと見つかるor見つからない)その先)

2021-06-29

 「僕」と「私」については、下書きを書いてるときに自然と混ざってしまったものです。枷に縛れられた「僕」が枷から距離を置く過程であり、つまり同一人物と思っていただければ。  哲学面も含めて仰るとおりです。本当はその先、どこにも繋がってなくても大丈夫なんだ、というのを書きたいのですがまだ書けないので途中までです。  作品の印象を書いていただいてありがとうございます。嬉しいとともにとても勉強になります。 ((自分のほんとうの好きはきっと見つかるor見つからない)その先)

2021-06-29

 私(読み手)が詩読中の現在、なにかしらの罪悪感を抱えていないせいか、他人事のように感じました。買う予定のないお墓のセールスを受けたような。  しかし知らないうちに他人や自分の無意識が注射針を突き立ててるかもとは思いました。あるいは作品中のように思いつめて生きる人が世の中にはいるのだろうと。  それともこれは私(読み手)に、誰かを注射針で害せよとそそのかしているのでしょうか、たくさん殺したのだから今更であると。あるいは予防接種を打つ(打たれる)誰かに向けての声かと思いました。 (悪いこと?)

2021-06-23

悲しい虚しさと,明るい解放感,どっちもない交ぜになったような空間の広がりを感じました。 (日課)

2021-05-25

 福まるさん、コメントありがとうございます。  私もちゃんと意味を分かった上で使っているというよりは、語感で選んでいます。また、発音だけ思い浮かんで、そこにうまく合う感じがないか探すこともあります。  漢字に頼りすぎている作風かなどうかな、と悩みどころです。 (海で)

2021-01-24

 蛾兆ボルカさん、ありがとうございます。書いてるときはあまり意識しませんでしたが、客観的一人称?自分を一歩引いて見るみたいな感じでしょうか。  天気の子、私も好きです、雲の情景などは映画が混じってるかもしれません。 (海で)

2021-01-24

 私、冬という季節もあってか気分がふさぎがちで、詩も(もう逞しく存在できない無理・・・)とたち消えるような終わり方をしがちです。 >飛んでけ 飛んでけ 青い空へ飛んでいけ >光が満ちた空へ行け 踏み固められ絶望へ変わる前に >私を置いて空へ行け その体いっぱいに光を浴びて >陽の暖かさを知らせておくれ  この詩を読んで、冬の空ってこんなに希望を見出すことができるんだなあ、と日向ぼっこする感覚を覚えました。 (愛し空へ)

2021-01-16

薄原ものさん、空気感を堪能していただけたようでとても嬉しいです。場面の転換が、うまく作品中への誘導として機能してくれたのは発見です、ご指摘ありがとうございます。 (海で)

2021-01-16

 みやびさんありがとうございます、実はコメントを読んで(しまった作り込みすぎた)と思いました。この詩は2週間寝かしておいて、ちまちま手入れをして作ったんですよね。  しかしそんだけ伝えたいイメージが自分にあったんだなぁと感慨深く、またそれを汲み取っていただけたとのこと嬉しいです。 (海で)

2021-01-16

 一連二連での印象は、目とくっつきそうなぐらい虫眼鏡で拡大して観察してる感じでした。解像度で言えば水彩画の印象が重なっていくようで、読み返してからそれは花の概念そのものかなという深読みもしてみたりしました。  三連で静かに衝撃を受けました。四連の説明も後押しして、純粋に美しく、ある種暴力的なまでに「花」がただただ咲いてるんだなと。また前半をじっくり読んでいて、さて三連はどんな花の描写かなと思って(物理的に視野狭窄・・・)意表を突かれたせいもあるかもしれません。 (ヒヤシンス)

2021-01-14

 長文でしたが不思議とすらすらと、心地よく読み進められました。(すこし星新一みを感じました)  詩でありながら、どんでん返しのストーリーも馴染んでおり、二重に読みごたえがあります。  読みどころがたくさんありますが、曖昧な記憶によるホテルでの描写が醸し出す雰囲気が、人との思い出の味ってこんなだろうなと感じさせられて好きです。    前半、日常の風景を客観的に描写して日常を表現してるところに、 ー日本の良くできたシステムの一部が という比喩が登場し少し詩情が止まった気がしました、が物語性が強いことですし傍論かもしれません。 (見ている。聞いている。)

2021-01-12

 最後の行を読んでから、これは読者宛だったかと急に当事者意識がわきました。  全体通して、比喩を捏ねくりまわさず素直に詩を書け、という発破?に読めました。    詩はたいてい言葉でできてて、しかし詩で伝えたいことは本来言葉(広い意味で言葉というのは世界を表現する比喩とします)で捉えられないものだと思います。  伝えたいことに没入するほど、言葉(比喩)なんて使ってる場合じゃないと発狂し、だけど詩にする以上言葉にせざるを得ない。そんなジレンマについて考えさせられました。 (銃声)

2021-01-11

 昔理科の先生が、石にも柔らかい石があって押すと分かるよ、と言っていたのを思い出しました。  手垢にまみれてしまった、と言いながらも、そうして今日を刻みつけたからこそ明日を爽やかに見出してるのが、石の質感とともに表現されてるなと思います。  外挿、というのは後で知ったのですけど、すると一層この人物の生き様が眩しく感じられました。  ただ最初に >文字列の外挿を >トレイスすることで と入ると、外挿を知ってることが前提の詩になってる気もし、外挿は題名だけでも良いのではと少し思いました。勿論どちらが良い悪いでもないですが。単に私が知識不足というだけ… (外挿)

2021-01-10

 めっちゃ理科っぽい、と思ったのはさておき、抑圧されてる描写やついに発芽?する開放の兆しを感じるとともに、そういう感覚をこういった用語で表現できるのかと勉強になりました。  同じ文句をリフレインさせることでそれが表現されてて、また語句を変えて重層的に表現されてる部分が魅力的です。ただそれなら、リフレインの行数が同じであったり、構造が明解であると読みやすいと思いました。 (牽制される葉芽の鱗片)

2021-01-09

 読んでいて切実さ、切迫感を感じ、なんだか共感いたしました。  勝手ながら自分に寄せて読ませていただきました。私も現実のことに感情を悩まされるので、いっそ感情をなくしただ機械的に仕事なり勉強をやって欲しい、自分を守る外身がほしいと思うことがあります。    作中の「私」も、もう一度すべてをつかみたい気持ちと同時に、 9行目〜「ーをつかんで 振り回す」 「籠の外をごちゃごちゃにして」 と、世界への癇癪というか恐怖、自分を守りたい気持ちがうかがえます。  最終行、「種」と聞くと生命や可能性を想起しますが、本作では徹底的に抑圧された「私」ということでしょうか。 (最初某アニメ主人公の妹が連想されましたが関係はないようですね…) (籠の私)

2021-01-08

 誰かに宛ててか「君」が自分のことかは分からないけれど、静かな決意とか切なさを感じる気がします。  「ー事実とウソの間はきみだけの住処」というフレーズがとても印象深いというか、目に留まります。読んでるこっちも(君はそんなところにいたのか、確かにそこにいそうだ)と思わされました。 (有象無象なきみへ)

2021-01-07

 ご返信ありがとうございます。  私の読み方がねじれてたようですね汗。躊躇ではなく、自分も祖父の後を追うのだろうという予感、自分の行為を頭の中でリフレインしてる、そんな感じの自問として納得いたしました。 (祖父の痕跡)

2021-01-07

 自分の亡くなった祖父の部屋が重ね合わされました。祖父の思念がそこここの雑貨に染み付いているような。「私」が倉庫から出られてホッとしました。  構成と字句が美しく勉強させていただきました。  17行目で「恐怖はないー」と言っ後、22行目で「私もまたー」と躊躇しています。全く違和感は感じませんでしたが、改めて考えると、こういう躊躇は少し間があるものではないか、いや躊躇はふと自然に起こるだろう、とか迷ってます(傍論ですみません)。 (祖父の痕跡)

2021-01-06

 そうでしたか、早とちりしてしまいお恥ずかしい笑。  そう考えると少し飲酒に寄りすぎて読んでしまった気がします、あまり真に受けないでくださいませ。  ただ嘔吐というテーマというか視点によって(私の勝手なものですが)、一本筋通ったことで、腹の内から吐き出したいものが読めてきたとは思います。  (ただ著者さまのコメントを拝見するに、可読性を殊更上げる必要はないかなと思いました。) (結紮)

2021-01-05

 初読ではタイトル含め知らない漢字があったためか(お恥ずかしい)読んでもうまくイメージが湧きませんでした。定規は論理秩序の比喩?とか、うんうんと解読作業になってしまいました。    しかしこれは嘔吐の描写らしいと気付いたら、一気に言葉の感覚がつかめた気がします。  一連は悲壮感が交じりながらも美しく傷んだ胃を感じられて素敵…(?)です。  ーピナクル、が、着道楽を蹴落とす白昼夢ー ここでは胃と食道がぐえっと突き上げられる感覚を思い出します。    三連は、飲みすぎたあとの後悔が独白されてるんですね。ただ説明的な部分(依存は〜)が混じるせいか、読む流れがここで引き止められる感が少しあります。飲んべえの慟哭がもっと書かれるか、逆に後半の開放への描写を中心に据えるのでもいいかもと思いました。(ただ私にはとても書けません)  四〜五連の、最後の瞬間への持って行き方が素晴らしいと思います。 (結紮)

2021-01-05

 一連二連の入りがとても素敵です。朝日がちょうど地平線から顕れる様が、夜の側から描かれているんですね。実は初読ではここが気に入りました(つまみ食いのようですみません)  最終行へかけてでは、人がお互いに特段期待することもなく孤立してて、干渉しないことが気遣いになってる世情を感じた気がします。 (曙光)

2021-01-04

 詩はことばを紡いで織り上げますが、ことば自体は意味や感覚を伝える器に過ぎません。それを忘れてことばの外形だけを見てしまうと、(あれ、ことばで何を伝えたかったんだっけ?)と迷うことがあります。  とはいえその伝えたいことを見出すにもやっぱり、ことばを繰るしかなく、あたかも水で水を掬おうとする心持ちになります。  この詩からはそんな悩みの過程が読める気がしました。最後にはそのことばで伝えたい本質(それは結局ことばですが)が見つかったようでホッとしました。  私の勝手な感想ではありましたが、これが「ことば」だけで表現されてるのはすごいと思いました。 (ことば)

2021-01-03

 ペンギンたちのぐったり感が思われてなんだか微笑ましくなりました。そして、夏の、時間が間延びしたようなあの感覚が思い出されました。  あと今の季節と相まって程よい温かさを感じます笑。うまく言えませんが、冬の似合うペンギンの夏が描かれた詩を冬に読む、何か相乗効果がある気がします。 (夏のペンギン)

2021-01-03

 初読で「俺」の夜への恋い焦がれ方を好ましく思いました。 ー人工衛星で真鍮色の傷をつけてみても、無声映画のコマ送りより速く消えてしまうしー ー雑居ビルの稜線でもって矩形に切り取られー といった表現が個人的に好きです。  ただなんで夜に目を向けてるのかはよく分からず、都市生活からの逃避?いや夜の茫漠さにむしろ恐れをなしてもいるのか、としばらく考えさせられました。  日々を都市ビルの山々の中で暮らしてても、そんな暮らしをふと一歩離れて見つめてみる、そんな時に目が向くのが夜なのかなと思いました。生活や世界や色んなものの「それ以外」が夜。だから言葉で捉えられず、ビルの稜線で切り取られるそれ以外としてしか捉えられない。  そんな時の心情は長い間耐えられるものじゃないけど、そこに今の生活に無い何かがあるんじゃないかと期待する向きもある。だから「俺」の言葉に惹かれたのかなと思います。長文失礼しました。 (In The Night )

2021-01-02

 初読ではただただ語句と文が悲しく美しいなあと思って読ませていただきました。  私の勝手な読解ですが、 ー歌を歌う木の枝に小鳥たちが羽を休めているー、 の節では、対象と作用が逆転したような文から、自分の心身が乖離してくような感覚を生んでるのかなと思いました。  ー人影が外の光を浴びようと出掛けるときー、 の節では、そんな乖離した自分が消えてなくなってしまうような感覚を覚えたと思います。  そんな痛烈な感情そのものを植え付けられた後、 ー僕は知っていた 留守番電話の前で4時間も立ち尽くした悲しみをー この最後の行で現実に引き戻されると同時に、それまでに描写された感情群が一気に同期されて、悲しみの底に突き落とされたのだと思います。  詩は人生かもしれない、と仰られていることから却って失礼かもしれませんが、こんな詩を書いてみたい、美しいと、読みながら思いました。 (実験02)

2020-12-29

 確かに、推敲のとき俳句を思って文を少し切り詰めてみました、そう評していただけて嬉しいです。  客観模写に徹している、とのことですが実は自分では意識してませんでした(汗)。「綺麗」とか「鮮やかな」といった語句のラベルで飾らずに、綺麗だなと感じられる詩にしたいと書いたせいかなと気付かされました、ありがとうございます。  多彩さを感じていただけたとのことたいへん嬉しく思います。 (冬の朝)

2020-12-23

 冬は寒くて暗く,静かに私たちを拒絶します。しかし,だからこそ炬燵の温かさを快く感じ,また部屋の中が素敵できらきらしたものに見えます(そんな冬の態度もまたきれいです)。そんな二つの対比を下地にした情景を感じました。法螺貝が響く悲しい夜の中に描写されるヴァニラビーズの思い出やドラムスティックの音,星の子たちが宝石のようでした。  普段私たちは今日あったことを話題にしたり報告したりするとき,「炬燵入ってゲームとかして寝たんだ」と端的に出来事で日常を切り取らざるを得ません。しかしその出来事の間にあるちょっとした動作や漂う雰囲気こそ味わい深かったりします。そんな日常の間隙がきれいに描写されていると思いました。 (ふらっとタイプ)

2020-12-17

 そう言っていただけると嬉しいです。  まさに冬の朝はキラキラです、朝のほうが光線がまだ柔いために、かえって目でまじまじと見つめられるからかもしれません。  孤独と仰られていて、確かにそれによって一層美しいのだなぁと気付かされました。ありがとうございます。 (冬の朝)

2020-12-14

 ありがとうございます。私自身朝早く散歩したときの情景を書いたもので、そのように思い起こしていただけ嬉しいです。  詩では朝日を意識して描写していますが、散歩のときも川霧がスクリーンになったせいかより太陽光線をはっきり見ることができました。  徹夜明けの朝とのことですが、私も早朝はまだ昨日の夜との境が曖昧な時間だと感じます。そんな夜の余韻が薄れ今日に移り変わる光景を書いてみました。 (冬の朝)

2020-12-13

 言語化して感想を言うのが難しいのですが、読んでいて儚さと仄かに温もりを感じた気がします。  あえて頭でっかちに読み解かせて頂ければ、人を裁くのをやめたとき残るのは人でなくまた言葉で形容しきれない部分、天使、である。また涼しい笑いを見せる「あなた」はきっと人らしく生き、言葉を形どおりに使うため、天使を信じない。でもそんな「あなた」が形どおりに(型にはまって、外見にとらわれて)生きることを忘れたときに、私は天使を見せられるようにこの闇をみておく。そんなようなことかなと私は勝手ながら思いました。  そう思うと健気さも詩から感じられます。 (風呂場で天使)

2020-12-13

ありがとうございます (冬の朝)

2020-12-11

読んで自分もまさにそんな気持ちになるなと思い,また読んだ人みんなにそう感じさせるような詩だと思います。詩でありながらコピーライトのような伝達性が高いと言えましょうか。挨拶をしてくれなかったときの気持ちが,最小限の語句で表現されていて洗練さを感じます。 (ねえ?)

2020-12-11

 吹雪のような勢い、崇高さを打ち砕くような力の奔流を読んでいて感じ、また心地よかったです。  個人的には、御身、神、の登場が唐突に感じられました。詩から溢れるこの勢いを御身として読んだりと考えさせられました。  日々の死法、という文句が素敵でした。冬よ〜日々の死法を〜うたえ、という流れが好きです。  十行目から十三行目、望み〜進み、を私の場合は方向性を意識しながら読みました。そのせいか四方八方に吹き荒れてるのか、それとも一つの方向への流れと読めばいいのか迷いました。 (神よりも)

2020-12-09

 コートに身を包んで冬の夜空のもと佇んでる気分になりました。冬の質感や情感が、濡れ、蚕の糸、氷中の伝言などに現れてると思いました。  手前勝手な感想ですが八行目の、穴、というのがしっくりこず何度も読み返してます。しかし独り歩く道のりの雰囲気は伝わりました。  最後の行では感覚的に読むだけでなく、冷蔵庫の灯りの連想もできて楽しく読ませていただきました。 (誘導道路)

2020-12-09

杜 琴乃 さん,ありがとうございます。 夏に比べ色素が薄い銀色,というイメージは私も抱いていました。 災害河川,という語は音の感じを優先してしまったのでミスチョイスだったかなと反省してます。陽光に照らされたモヤのイメージを浮かべてくださりありがとうございます,それが秋風に乗って天に上るのを意識して書きました。 5行目は,夜に書いたせいもあるかもしれませんが,秋そのもの(ひんやりと優しい空気感,柔らかい陽光)に触りたいなあと思って書きました。 のどかな景色の中に命の循環を感じる季節,と聞いて私も確かにそうだなあと思いました。杜さんのイメージが伝わる感想を書いてくださりありがとうございます。 (秋)

2020-11-06

 真清水るる さん、コメントありがとうございます。確かに自分の中の感覚を表現するよう書き上げましたが、むしろるるさんの受け取り方を知ることができ嬉しいです。  白雪姫と聞いて、自分の詩からシュヴァルツヴァルトの森がイメージされて驚きました、解読ありがとうございます。 (秋)

2020-10-22

つつみ さん,コメントありがとうございます。個人的な解釈大歓迎です,私も自分の作品を再発見することができうれしいです。 (秋)

2020-10-20

AB さん,コメントありがとうございます。自動記述のような気分で書いたのですが,おっしゃる通り途中で語り口が変わってしまいました。視点を転換するにしてももう少しきれいにまとめればよかったと反省してます。 (秋)

2020-10-20

青色のジンテーゼや金属瞳電子演算機など,語のチョイスが個人的に好きです。昔のアンティーク調の博物館や実験室のような趣を勝手ながら感じました。 そのせいか全体として「僕」から博士に追憶を捧げているように思いました。友情に惹かれながらも垂直に生きる博士の姿に,自分や昔の友人知人に重なるところを見出してしまいます。この詩の読後感は,彼らのことを思い出させます。 (M博士)

2020-09-25

最後のところは、なんだかお産に立ち会ったかのような生々しさと安堵感を感じました。いのちの輝きが自分の体からあふれ出ていることに気づいたのでしょうか。しかしこの感覚というのは忘れられがちで,だからなのか諦めや寂しさも漂っているように思います。 また冒頭,美しいウユニ塩湖の情景が、フラミンゴが飛び立ち一気に不穏さと苦しさに満ちたものに展開していくのが鮮やかでした。命というものが,清らかなものというよりむしろこの肉体からあふれでるものであることに気づくこと,その衝撃の過程が巧みに表現されているなと思いました。 命を生み出す私たちの肉体の男性性・女性性というものを普段意識しない私たちは,無乳病なのかもしれないとつらつら考えさせられました。 (無乳病)

2020-09-25