平素よりB-REVIEWへの投稿・コメント活動にご参加いただきありがとうございます。2022年10月の月間B-REVIEW大賞が決定いたしましたので発表いたします。
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目次
・月間B-REVIEW大賞
・投票作品
・1000字エッセイ by yasu.na
・雑観 by 仁川路朱鳥
・運営不在月間総括 by 沙一
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・月間B-REVIEW大賞
空色のこころ(ID:2247)
『 秋愁 』9票
・投票作品
最終得票数が3票以上の作品を発表します。
沖縄もとい日本そこにある危機 | 8票 |
さくらねこを100円ショップで売る方法 | 7票 |
実存即自損 (jitsuzon soku-ji-son) | 3票 |
炊き出しヴォランティア | 3票 |
母とひなびた中華屋で | 3票 |
星をなぞる | 3票 |
※『さよならマイコー』(9票)と『論理通勤過程論考1』(7票)に関しては、作品投稿者と同一人物の複数アカウントによる自作自演の不正投票が発覚した為、選考結果から除外されています。
・1000字エッセイ by yasu.na
中学生の時、僕は陸上部だったのだが或る時、部室で僕の鞄からレンタル屋で借りていたビートルズのCDが転落した。そのCDを見た先輩たちは笑った。「ビートルズなんか聴いてるのかよ、だせえな」という意味の嘲りだった。僕は恥ずかしかったが田舎の民の意識は当時これくらいだったかこの例に似たものであっただろうと思う。インターネットなど無い時代のことであり、知的資源、情報、人々の関心はこの世界において偏った存在の仕方をしていた。しかしこのことで人々が悲惨な暮らしをしていたと言うのも間違っている。当時インターネット等ITインフラこそ無いに等しかったとは言えかなり充実した公教育の制度はあったのだし、テレビ新聞ラジオ、書店や図書館やCD・ビデオのレンタル屋もある自由な生活環境だったのだから。あの時代にもこの国の社会は自由に向かって進んでいた。けれど地方の田舎より都会の方がずっと物的に豊かであり、知的資源も情報も人々の関心も多様で豊富であろうとは想像された。だから僕は都会に憧れ都会の大学に進学すべく受験勉強をし東京の大学に受かって上京した。果たして都会には物事が沢山あった。人々の関心は多様で豊富でありたとえばビートルズを聴くことを嘲る人はいなかった。多くの価値観が互いを認め合いいちおう共存していた。しかしここで問題になるのはこの何につけても多様で豊富な現実的社会の中に身を置いて己が何を選択し何に集中して取り組むべきかということである。僕の目は眩んでしまった。僕のような現役上京組と違ってもとから都会に育った学生や浪人して入ってきた学生はどこか大人びていてすでに己の進むべき方向を探し終えて確信していた。僕はまるで子どもだった。短く感じられた学生時代、そして就職してから数年の時代にITは驚異的に進歩しその後も現在に至るまで進歩し続けている。ここに至りやっと僕は都会には地方より物事が多様で豊富であるという考えに留保を付ける。ネットの中にかつて憧れた都会を見る。もう実地に上京しなくてよい。たとえば昔は周りにビートルズを聴く仲間や文学に関心を持つ人がいなかったけれども、今では同じ関心を持つ人々のコミュニティがネットのうちに見つかりやすい。故郷に還ることで地元再発見ということも起こり生まれ育った土地を見直すことにもなる。様々な場所から同じコミュニティに集まる、これが現在の上京と言えるのではないだろうか。
・雑観 by 仁川路朱鳥
いつもお世話になっております。仁川路です。
見逃されがちですが、神様は植木鉢の裏によくおられます。それらはダンゴムシの形状で顕現しています。
・運営不在期間、それに対して思ったこと
「荒れる発言をしないために、活動を控える」ようなユーザーが多数出現するかと思っていましたが、案外活動されている方が多くいらっしゃったようでした。それはそれとして、モラルを常日頃から守っていただける方や、運営の代わりを務めようとされるユーザーも見受けられ、『成功した』試みであったと思われます。
運営不在期間、と称するならば、一定の長さを持たなければなりません。そして、『期間』という言葉がつけられるのであれば、それは長さの公表を意味します。わたしが思ったこと、としては、「事前に期間を言い渡されたから、受け入れられたのではないか」と。たとえばですが、サービス開始から「このサイトを利用するにあたって起こったアクシデントはユーザー間で解決してください。運営はすべての意見を聞き流します」という運用をしていた場合、B-REVIEWはここまで長続きはしなかったはずです。ただ、最初からそういうサイトだった場合、そういうサイトに適合できる人間だけが残ります。これが自然淘汰です。
……当初のわたしたち運営では、「運営がいなくてもサイトの雰囲気を維持できる居場所」を提供できるかどうかのお試し期間として、このような試みを設けたわけですが、とあるゲームのエンディングに似たような状況が存在しているので、少々ぼかして紹介いたします。
王になれるような器のキャラクターがいなくなった後、最終的に白い子犬が王となって丸く収まった、というもので(勘のいいユーザーさんには何のゲームを指しているかわかってしまうと思われます。知名度も高いので仕方がない)、白い子犬はすやすや寝てばかりで仕事をしないのですが、それが民衆にとって最も良い統治の仕方だった、という終わり方でした。まあジョークエンディングなんですけども、ね
ともかく、たかがゲームだ、たかがフィクションだと言いたくなる方もいると思われますが、優れたゲームは内部に現実を保有するものです。創作の、フィクションの力を信じられるから、わたしたちは創作者としていられるわけですよね?
・(雑観の)ネタ切れ。とりあえず自分語りでもしておく
人によって知らないことは様々あると思いますし、反対に知っていることも人によって状況は分かれます。ここで重要なポイントは、「すべてを知っていると言う人間は嘘つきである」と言うことです。じゃあわたしの朝食を答えられるんですよね? と問いかけたくもなります。(正答した場合、その人は家族かストーカーです。わたしの家族はちょっとボケているので、7割ストーカーと言うことにして警察に通報しちゃうかもしれません)
運営の中の「仁川路朱鳥」に興味のない方、アンチの方にはどうでもいいor鬱憤ばらしの道具として扱われ、それと同様にちょっと興味関心が湧いてきているタイプの方にとっては良い感じの情報源として扱われます。というか運営としてこんなスペースの使い方して大丈夫なんですか?
わたしはヤングケアラー(6〜18歳の子供において、親きょうだいの介護を行う人)でした。わたしの母は脊髄小脳変性症という遺伝子の病気で少しずつ動けなくなり、最終的には寝たきりとなってしまいました。母は絵本を読み聞かせるのが苦手だったので、4歳ごろになってから自分で絵本を読み始めました。また、そのころのひよこクラブの付録か何かの「赤ちゃんの病気一覧」を読んでいた思い出があります。裕福な家庭で育っていた場合、医者になっていたかもしれません。わたしは早々に自分の人生を諦めていて、習いごとや衣服に関心を持てなかったから。衣服、とくに身だしなみに関心を持たない児童の場合、往々にしていじめを受ける場合が多いです。時には授業妨害に発展したことがありました。わたしを避け、忌み嫌うという原始宗教的ないじめのせいで。
医者でなく、ふつうの労働者になって、今ではそれなりにうまくやっていけている(当社比)のですが、学生時代の貧困具合は目に余るほどでした。豊かさとは選択肢の多さを意味しており、それらは財力によって賄われます。つまり、夕食で置き換えるならば、「食べるか」「食べないか」も、「食べるとしたら何を食べるか」「食べないとしたら次はいつ食べるか」といった選択ができる状態、わたしはこれを『豊か』な生活と定義しているのですが、それができない、つまり自分で食べることも、食べないことも選択できず、食べるものを選択できないという状態に陥っていたということです。お父さんが買ってきた袋麺を調理し、卵を入れるか入れないかぐらいしか選択肢がなかったんです。しかもその食生活で体重が減っていったぐらいです。
ここまでの人生で長い期間を過ごしてきた「学生」という身分のうちに夢見ていたことは、社会人になってから大抵叶えました。それだけ欲が浅かったとも、浅く済んだとも言えます。いまの小さな目標としては真空管アンプがほしい。大きな目標としては完全に自分にライセンスのある空間を所有し、土地を買ってお野菜を育てて、ニワトリを飼って、縁側で日向ぼっこしながらネコみたいにお昼寝したい。日向ぼっこってビタミンD生成のために重要ですからね。夢があった方が人生楽しいですからね。
以上、22歳高卒低身長(148cm)さそり座AB型Rh+の人間についてのお話でした。
・最近読んだ漫画
ネタ見つかっちゃいましたね。漫画は文学です。また、「優れた漫画家は詩人にもなれる」と故やなせたかし氏を評価していた方がいました。それが高校の頃の恩師です。逆が適用されるかどうかは、検討段階です。自分のお給料で漫画を買うのが憧れだったんですよね。
・十字架のろくにん
グロ描写が平気な方には向いていますが、最近編集者の意向が強くなってきたなと感じます。キャラクターの名前の表記演出がアニメ化にも向いてそうで、メディアミックスを目論んでいるのでは?とひっそり期待しています。諸々の事情で難しそうだけどなぁ……
・マザーグール
神話・詩のような語りかけから、少しずつ世界観がわかっていく、開示されていくのが面白く、情報のバランスも非常に良かった。キャラクターに情を持たせるためなのか、無人島に流される以前の話が多め。タイトルでわかると思われますがこちらもグロ描写が多いので苦手な方は注意してください。チェンソーマンがアニメ化したんだからこっちもアニメ化しちゃって良いのでは……
・宝石の国
学校で仏教を学ばれた方が描かれた漫画ということなので、仏教について知識を持っていた方が楽しめると思われます。しなやかに描かれるキャラクターたちによって織りなされる、主人公に感情移入すればするほど辛くなる。わたしは主人公の心情よりは物語の整合性に興味関心がある人間なのでそこまで落ち込まなかったのですが、キャラクターの心まで想像してしまうタイプの人はマジで精神的にきついと思われます。
ちなみに、これまでの体験からして(若いのでそのうち変わる)、わたしが「この世界に行きたい」と思う作品は、どのような人にでもお勧めできます。例えば……『けものフレンズ』。2については正直『地獄説』の方が面白いと感じています。
あなたにとってのB-REVIEWは、どのような色でしょうか?
・運営不在月間総括 by 沙一
10月は運営不在月間という、異例の試みを行いました。
これは運営がいないからハメをはずしていいという期間ではなく、ユーザー一人ひとりに改めてB-REVIEWに向き合っていただくことを目的としていました。
結果として、重大な問題が2件発生しました。
・同一人物の複数アカウントによる不正投票が発覚しました。すでに対処済みであり、詳しくは『カード発行のお知らせ』をご覧ください。
・フォーラムにおいて、無責任な匿名による他者への中傷が見受けられました。よって今後の対策として、『フォーラムへのコメント制限案』を議題に上げ、協議の結果、フォーラムの運用方針を定めました。詳しくは『【重要】フォーラムへの投稿制限』をご覧ください。
B-REVIEWの参加資格の第一は、マナーガイドライン&ルールに合意していただくことです。荒らし行為は容認いたしません。
以上で10月選考の発表とします。
2022.12.10 B-REVIEW運営一同