平素よりB-REVIEWへの投稿・コメント活動にご参加いただきありがとうございます。2022年11月の月間B-REVIEW大賞が決定いたしましたので発表いたします。

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目次

・月間B-REVIEW大賞
・投票作品
・非営利活動の「それにもかかわらず!」 by yasu.na
・雑観 by 仁川路朱鳥
・思うこと – 推薦文について by 沙一
・【お知らせ】寄稿してみませんか

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・月間B-REVIEW大賞

 武田地球(ID:96
ライチと花 』14票

・投票作品

 最終得票数が3票以上の作品を発表します。

ファンファーレ 12票
ゆうた!! 10票
【言葉の選択よりも男女の選択!!】昭和49年生まれ。東北住み。女です。夫婦別姓断固反対!!です。なのであたしと同じ姓の人を選びました。どちらの殿方の方が【幸せ】になれるのでしょうか?殿方の写真は、申し訳ないです、片方しかないです。【幸せ】になりたい!!から聞いています。 9票
路地裏空想 8票
飛べない 8票
鯨の鱗 7票
検査 7票
食う 5票
ぼくは詩人ごっカー 3票
いないはずの犬 3票
追悼・森田童子へ 3票
風景と風景のあいだに 3票

・非営利活動の「それにもかかわらず!」 by yasu.na

 村上春樹氏の著書に『職業としての小説家』(新潮文庫,2016)というのがある。まだ読んでいなくて何が書かれているのかは知らないが、この書名から、村上春樹氏はマックス・ヴェーバーの感動的な著作『職業としての政治』を読んだことがあるに違いない。この書物の最後に出てくる文、「どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!」と言い切る自信のある人間。」(職業としての政治.脇圭平訳.岩波文庫,1980,106p.)は、社会学に浅学で、この書物の全体に何が書かれているか分からない人にとっても、ここだけは胸に迫ってくるというものである。そしてこの文が感じさせる途方もない強さを、人によって限界の差はあれ、やるからには、ビーレビに関係を持つすべての場合に志向しているのが理想だと思う。金銭的な報酬はないが、作品を書いて投稿する、もらったコメントを読む、そのコメントに返信する、他人の作品を読む、その作品にコメントする、投票する、推薦文を書く、返信コメントをもらったら読む、運営に問い合わせる、ビーレビのユーザーとしては、外面的には私たちはこんな活動をしている。内面的にはどうかと言えば、書く、読む、考える、意思疎通をする、議論する、情報を発信する、といったことの実効を確認したり、こういうことの能力をトレーニングしたり、こういった行為に伴う喜怒哀楽を経験する、ということになるだろう。運営の人の活動については皆さんに推察してもらうだけにしよう。こういうビーレビのことを「組織」であると、何か静的なものであるかのように私たちは言うことはできまい。そうではなくて、ビーレビは「活動」である、しかも「非営利活動」であると言うのが適切だと思う。そして「サイト」と呼ばれてはいるが、ビーレビの本質は単に「場」であるに留まらず、同時に「道」と呼んだ方がよいものである。ビーレビに人が集まる、こう述べるだけではまったく不十分であり、ビーレビには人が来て、居て、交叉し、通過し、思い出し、戻ってきたり、また去る、「道」であると思う。私は2021年9月に突然ビーレビ運営に志願し、貴音さんとmmmさんを煩わせて同年10月1日から運営のメンバーにしてもらってから1年と3か月が経過した。初めに抱いていた運営参加志望動機は、簡単に言うと、ビーレビのステータスを文芸誌ほどの水準に上げたかったということであった。その方向づけという意味もあって、だから私は毎月の選考結果発表の中に、その月の作品群についての長大な『概観』を載せてもらっていた。このことにどんな効果があったかは明確には分からないが、なかなか多くの人に読まれていたようであるし、私の『概観』の中に取り上げられたくてビーレビに作品を投稿してみたという人や、取り上げられて喜びを感じたという人もいたことは、事実として知っている。うれしいことである。最近『概観』を書かなくなったのは、あのようなものはユーザーに書いてほしいと思うようになったからである。思い出せば、運営に参加してから3か月も経たないうちに『びーれびしろねこ社賞』という驚くべき事件に遭遇し、かかわることになった。ここでは、しろねこ社様のpainter kuroさんにどれだけ感謝しても尽きせぬ感激の意を、それからビーレビ側から選出されてこの賞の選者として重責と労働を担って下さった百均さんに同じく感謝の意を表する。その後、2022年の春、まず貴音さんが運営を去り、やがて続いてmmmさんも運営を去った。替わって沙一さんと仁川路朱鳥さんが運営に加入し、私はこのお二人と合流した。お二人のモチベーションの高さ、スマートな仕事術、均衡の取れた活動力、ITリテラシーの高さ、詩とその周辺についての識見、どれを取っても私はかなわない。そんなお二人と1年近くビーレビ運営という仕事をしてきて、勉強させられることが多大であった。現在のビーレビは、一夜にして成ったものではない。また、たった一人二人の人が作り上げたものでもない。ビーレビの歴史を顧みて、創立、改良、試験、改革、調整、保守といったことが実に有能なスタッフによって為されてきたこと、たくさんの書き手による支持があり続けているということ、こういうことを私たちは思い起こされるのである。私は運営の一員として比較的に短い期間ではあったが、僅かながらできることはやった、そしてポジティブな意味と態度をもって運営を去らなければならない、そうしないとビーレビという「道」は停滞して「場」になってしまう、というふうに考えている。運営から退くに当たり、最後に、ビーレビにどんな形であれ、かかわって下さっている人たちに、ビーレビのすべてを厳しく、温かく見守って下さっている人たちに、謝辞を申し述べて締め括る。ありがとうございました。

・雑観 by 仁川路朱鳥

いつもお世話になっております。仁川路です。
詩作、批評、交流。(Poetry, Critiques, Communication)

・カラーコーディネーター検定(アドバンスクラス)の勉強を開始しました

 わたしは高校時代にカラーコーディネーター検定3級に合格しており、その際に学んだ色彩感覚が創作に生かされている(といいな)のですが、実は今後「3級」と呼称することに対して少々問題が発生しており、なんと「スタンダードクラス(旧3・2級相当)」と「アドバンスクラス (旧2・1級相当) 」の2種に再分類されることになってしまいました。どうせ受けるなら級が上がる方がいいと思ったので、「アドバンスクラス」を勉強しようと心から決めました。テキストなら以前購入していたので、あとはやる気を調達するくらいです。なのですが……第一章〜第五章のテキストをざっと読んだところ。「これ3級とほぼ変わらんやん?」と思ってしまいました。
 わたし自身は新しいことを知ったり、知識を取り入れることによって、自身の内宇宙のオールトの雲でない領域、つまり太陽系を広げることが大好きです。これのせいで若干、学習意欲が削げてしまった気がします。まあ他にも章はあるし、今後この学習態度は変更の余地があるでしょう。3級テキストの焼き増しだった場合、わたしは即座に勉強を中断し、別の勉強に移る可能性が高くなります。
 なお、現在興味のある分野としては「古代の心理学」「現代の栄養学」となっておりますが、依然として「天文学」に対する興味はあります。というか、そもそも尽きることがない。両親がいわゆるオタクだったので、子どもも必然的に……

・肉体の所有権がご自身のアカウントと紐づけられている方への注意勧告

 過去、B-REVIEWには猫さんの代理投稿をされた方がいらっしゃいました。そのような例もあるため、実はB-REVIEW上には人間だけが投稿を行なっているとは限らないんですね。(最終的にEnterキーを押すのはあなたですが)まあ、詩を愛する、創作を愛する心に人間であるかどうか、肉体を持っているかどうかの区別はないはずなので、そこはまあいいとして。
 この世界に肉体を持っているということは、外界と相互作用する存在であるということにつながります。イワシやカエルやトカゲのように顕著でなくても、外の温度が体に及ぼす影響って、舐めてかかると恐ろしいことになります。こんなわかりづらいタイトルの見出しにしたのは「ある配慮」のためですね。
 というわけで。【お風呂の温度は38〜40℃を目安に、それ以上の温度or長風呂なら水分補給を忘れるな】という注意勧告をしておきます。夏場でも起こしがちな事故ですが、冬場はもっと多くなることが予想されます。詳しくは「ヒートショック」で検索してください。ちなみに私は43℃の風呂で長風呂した結果、湯船から出た後貧血による視野異常(バナナの断面みたいな模様、そしてデスクトップのようなまぶたの裏の画面、ジャクソンポロックのようなピクチャで埋め尽くされる)に加え、腕と脚の脱力・筋弛緩に加え、もともと持っていた軽度なふらつきのせいで体を拭いている時に転倒し、左目付近と後頭部を洗面器で強打しました。脳の方に異常はありませんでしたが、顔に少し怪我ができました。現状はキズパワーパッドで傷口をケアしています。
※目の近くにキズパワーパッドを貼ってはいけない
 こういうことを書くと心配する人が運営の中にも、肉体のIPアドレスが同じ人にもいるんですけどね、Enterキーを押したのは私なので。異常があった場合、Enterキーは押されず、選考結果発表は公表されず、すべてはマリアナ海溝の底に沈むだけです。
 なお、ご家族の方や肉体の所有権がご自身にない方、肉体のある方となんらかの関係がある方に関しては、入浴が長引いた場合、もしくは湯気が熱いと感じられた場合には、声かけをお願い致します。あと湯温器というものを浮かべてみるのも手です、温度が客観的にわかるので。

・海外のCreepypastaにハマりました

 こういう都市伝説的な話は夏に書いた方がよかったですか? 怖い話を読むと背筋が凍る方はこの項目を読み飛ばしてください。
 海外では、都市伝説のことをCreepypastaと呼びます。これはパソコン操作の「コピーアンドペースト」から来ており、日本で言うような『意味がわかると怖い話』のインターネットバージョンですね。今月の冒頭の挨拶は日本でも有名な「SCP財団」のキャッチコピーから来ているのですが、もう少しマイナーな、別のCreepypastaをご紹介いたします。
 みなさまはLiminal Spaceについてご存知でしょうか? 平日なのに誰もいない学校の廊下、シャッターが下ろされた商店街、人も車もない長いトンネル……それらを見たときに湧き起こってくる恐怖と、ちょっとした懐かしさ、安心感。それらを統合した意味の単語です。ここから都市伝説……Creepypastaにつながるのですが。
 The Backroomsという名前で、これらLiminal Spaceが集まった異世界。この異世界にアクセスする方法はいろいろありますが、往復する方法はありません。行ったら最後。「SCP財団」関係よりはマイナーなため、あまり解説動画が普及していない状況下ですが、あるにはあるので、気になった方はぜひ調べてみてください。
 B-REVIEWもそのうち都市伝説になる日が来ちゃうんだろうなあ。んでウィキペディアだけでなく、アニヲタWiki(仮)や膨大なページ数Wikiに掲載される日が来るんだろうなあ。別にそのくらいだったら私がやってもいいんだけど、なんかこう、それだと面白みに欠けますよね?

・重くなってきましたね

 さて、この詩投稿サイトもとうとう投稿数1万を超え、ユーザー数もそろそろ3千人(登録しただけで投稿していない方、複数アカウントも含まれる)となりましたが、世界的に通信が不安定になっている影響か、覗きに来られる方が多いだけなのかは不明ですが、掲示板ページの通信が重くなってまいりました。わたしは職場の休憩時間に(コメ入れまではしないにせよ)掲示板のチェックを行っているため、若干困っていたりはします。
 ユーザーの方々って、使用ブラウザアプリがChromeかSafariの方が多く見られますが、意外とBraveやDuckDuckGoを使っている方っていないんですよね……昔からあるものを使用したいという需要もありそうですが、ぶっちゃけ詩作とマシンのスペックは関係性がないに等しいですからね。なお、SafariとBrave使用時の差を比較したところ、広告ブロック機能があるブラウザアプリではB-REVIEWの広告がなくなったりなくならなかったりしました。条件は謎です。時間帯も関係するのかもしれませんし、ブラウザが絡んでくることも考えられますが、運営としては非力であるため、すみませんが、重たさについては解決できかねるということで納得していただけると助かります。

 ところでガイドラインにも「自身の作品のコピーを手元に残しておくこと」とあります。ある程度の期間が経てばweb archiveという外部サイトに登録され、何らかの天災で作品が無くなった場合、(運営でなくとも)そこから復旧させることも可能ですが、登録されるタイミングが毎月1日のため、その後しばらくの期間の作品については登録されていないんですね。もしその間に、文字が足を生やして別の場所に行こうとしてしまったら? 文字は英語でCharacterと呼称されます。ならば、文字が自分の意志でどこかへ動いてしまう可能性もあります。
 運営の方では、文字の方に「そこにいなさい」と言いつけてはいますが、ときおり言いつけを破って脱走してしまったり、別人になりすます文字もいます。まあ、よく漫画家が「キャラクターが勝手に動いてくれる」と呼ぶように、そのようなものだと考えていただければ、と思います。わたしもかつては誤字・脱字を指摘して回る趣味の悪いユーザーでした(その期間、当時の運営からのお咎めはありませんでした)が、ここ最近やっていない理由としては、上記の理論で衝動を抑えているからです。指摘したい衝動に関しては……ごめんなさい、私の火星(乙女座)が関係してきます。
 あなたにとってのB-REVIEWは、どのような色でしょうか?

・思うこと – 推薦文について by 沙一

 11月に入ってから、推薦文の投稿が以前より活発になってきました。
 この動きは、フォーラムの議題『批評文について』をはじめとして、問題意識をいだいたユーザーの意見と、それらへの反響が広がっていったことによると見受けられます。

 ときに反目することがあったとしても、建設的に話し合っていくことで、結果としてサイトが前向きに活性化されたら、それに越したことはありません。

 B-REVIEWの碑にも記されている通り、かつては選考委員が賞を決めていましたが、現在は全ユーザーによる選考制度です。
 投票を伴う推薦文を投稿することによって、対象作品に5票入り、さらに推薦文執筆ユーザーからの個人賞も贈られます。これらがコメントと推薦文の大きな違いです。
 あなたも推薦文を書いて、感銘を受けた作品に個人賞を贈ってみませんか。

・【お知らせ】寄稿してみませんか

 選考結果発表に、皆様からの寄稿を掲載する企画を始めます。
 内容は、常識に反しない限りで自由。ただし、運営で不適切な内容であると判断された場合、掲載を見送る場合があります。
 毎月一人一編づつ掲載する予定です。
 なお、報酬は出ません。ご了承ください。

 寄稿に興味がありましたら、Twitterのビーレビ公式アカウントか、 breview.works@gmail.comまでご連絡をお願いいたします。

 以上で11月選考の発表とします。

 2022.12.25 B-REVIEW運営一同

「【お知らせ】11月選考結果発表」に2件のコメントがあります
  1. yasu.na様
    本当に長い間お疲れさまでした。

    >現在のビーレビは、一夜にして成ったものではない。また、たった一人二人の人が作り上げたものでもない。ビーレビの歴史を顧みて、創立、改良、試験、改革、調整、保守といったことが実に有能なスタッフによって為されてきたこと、たくさんの書き手による支持があり続けているということ、こういうことを私たちは思い起こされるのである。

    このことを、ユーザーさんが意識していけば、ビーレビはまた色々な新規ユーザーさんが現れたり、ずっといてくださる方が盛り上げてくださったり、コメントが盛り上がったりと、ずっと続いていくサイトになると思います。

    私は単純な人間ですので、yasu.naさんからの概観に自分のことが載ったときは、ヒーハー状態になったものでした。概観書くのは大変だったと思いますが、承認欲求の塊のような私にとっては、yasu.naさんの概観は毎回楽しみでした。

    本当に色々とありがとうございました。わたしは忘年会スペースに参加できないのでここでお礼でした。

    これからもたくさんの作品楽しみにしてます(*^^*)

  2. つつみさん、ありがとうございます!

     生きるということは実に大変なことで、それと同じように、ビーレビのユーザーを「やる」こと、およびビーレビの運営を「やる」ことは、実に大変なことです。でも、やらないではいられない人間によってこの世界は在り、また動いています。ビーレビも、バイタリティーのかたまりとして燃焼を止めないでしょう。
     これからもよろしくお願いいたします。

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