平素よりB-REVIEWへの投稿・コメント活動にご参加いただきありがとうございます。2023年1月の月間B-REVIEW大賞が決定いたしましたので発表いたします。

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目次

・月間B-REVIEW大賞
・投票作品
・雑観 by 仁川路朱鳥
・活動報告 – これまでとこれから by 沙一
・【寄稿】仕事の詩の書き方 by 羽田恭

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・月間B-REVIEW大賞

 鱗子(揶白)(ID:1047
お前 』13票

・投票作品

 最終得票数が3票以上の作品を発表します。

水底 8票
世界は自由だ━不死━ 7票
告白 7票
短歌「母が死んでから」 6票
芽吹く 5票
花をつくる 5票
あおい空 5票
私の屋根裏部屋を、あなたに見せられないとしたら 5票
慶弔 4票
5時、Dodge! 3票
都市讃歌 3票
雨後 3票
3票
産声サブスクリプション 3票
幻聴と言う名の病気 3票

・雑観 by 仁川路朱鳥

 いつもお世話になっております。運営の仁川路です。
 何回か夢で死後の世界を見たことがありますが、鉄板に施された白い塗装が取れて赤茶けた錆まみれのエレベーターでした。表示器具は生きているようでしたが……

・「B-REVIEWの歴史を振り返る」キャスお疲れさまでした

 3時間半という長丁場に付き合っていただいたユーザーの方々、ユーザーでない方々、歴代運営の皆様方、ありがとうございました!このような集会を行う機会があると、わたしたちの士気を向上させることができますね。それに、歴史の共有は次世代に引き渡す上で大事なものとなりますから。この時の話を思い出すと、「B-REVIEWを存続させなければならない」という使命感が胸の内にこもります。最終的にB-REVIEWをインディーゲームにして任天堂に持ち込むって話もありましたけど、いいアイデアが出ましたら仁川路の方にもお伝えくださいね。忘れられがちですが過去にはフリーゲームを作ったこともあり、仕様関係やUIに関しては検討できるだけの実力は……たぶんあります。UnityやUnreal Engineでの開発が前提の場合、しばらく時間を要する可能性もありますが、触り始めればわかります。
 ところで月星座の欠損という話がありまして、仁川路朱鳥の月星座は山羊座にあるのですが、これが欠損に傾くと最悪「ネット詩文化がなくなる」(どのくらいの表現なら伝わるかわからないので、めちゃくちゃ話を盛りました)ぐらいの影響をもたらしかねないんですね。過去に、『にかわじさんは真面目すぎるから……』と心配のダイレクトメールをいただいたこともあり、あまり前に出過ぎないようにしているのもそのような理由です。そもそも月にとって山羊座はデトリメント(力を出しにくい場所)であるので意外と心配ないかもしれないのですが。

・わりと誰が運営やっても同じかもしれない

 現状のB-REVIEW運営には、phpちょっとわかる程度の人間しかおらず、システム改修は人の手を借りなければならないという面があります。たまに作品個別ページに表示されるエラーコードを直すこともできないぐらいに私たちは弱く(「次回から自動的にログイン」にチェックマークを入れた状態でログインし、掲示板を見ていると起きない現象であるため、運営陣やヘビーユーザーの方々はそこで「再現性がないため改修を保留」にしてきた可能性があります)、正直、功績だと言えるほどの功績は特に持っていない……と、私個人は思っているわけで。
 サイト内政だって同じです。自浄作用なのでしょうか、もしくは政治に関心を持たない若者と同じような現象か。あるいは……とキーボードを、打ち込もうとすると現れる、黒い手がわたしの気道を、塞ぐものですから、あえてこの先には触れません。
 一つ確かなことがあるとすれば、「問題を起こす人物でなければB-REVIEWとしては運営として受け入れる」方針でいます(ここで言う『問題を起こす人物』は一度でもカード発行された・されかけた人物のこと)。その上でphp関係の知識とか、ITに詳しい方が来てくださるといいのですが。他力本願だといけないので、私の方でももう少し見解を深めなければならないと考えています。
 さまざまな意見を元にして、もしくは自己内省を繰り返して、人間は進化する生き物です。
 ただ、こんな22歳、最終学歴高卒、身長149cm、体重43kg、体脂肪率17%、2022年度の健康診断では主に血圧(最高134/最低87)、血液一般(赤血球数多い・ヘマトクリット高値・ヘモグロビンやや高値)、LDLコレステロール低値(悪玉コレステロール。なおここのみで要精密検査になる)で引っかかってるような現運営にサイト管理を任せっきりで本当に大丈夫なんですか? こんな不健康な人間に任せていいんですか? 2023年度の健康診断がどうなるかまだ見えないのですが、ネタにできるような数値があれば公開してしまうので。それにこの数値だけでは私の性別なんて見えてきませんよね?
 もはや私も年齢が無知の言い訳にできるような年齢ではなくなり(そもそもそんなものはない)、立場相応の知識を求められていることは容易にわかる、というかホテルのスウィートルームに枕があるぐらい当たり前、部品のトレスに見え消し線を使うと印刷時見えなくなるくらい当たり前ではあるのですが……

・もし私が明日にでも死んだとしても

 畑は、種を蒔く人、耕す人、地主、どれが欠けても成立しません。そのため、私はこれまで存在せず、口伝されるしかなかった「サイトの管理マニュアル」を、mmmさんから託された範囲で。運営内で明文化し、作成することにしました。やってたこととしてはただ単に「最新選考結果発表」から最新に飛べるようにすることと、サーバーにログインできない時の対処法をざっくりまとめた程度ですが、それでも引き継ぎの際の資料程度には役に立つと思われます。(「何もしてないのに壊れました」ではないような人を想定して書いています)
 私は耕し方のマニュアルを制作した。あとは好きなように種を蒔いて、文学の実りを楽しんでほしい。そのためにはもう少し、綺麗にしておかなければならない。『来た時よりも美しく』。飲食店で迷惑行為を働く昨今の若人どもと一緒にされたくないので。

※今月の仁川路永扇による『偏見と独断で投稿作品をレビューしていく謎のコーナー』はチャネリングが危ういのでお休みします

 最後に、現在のB-REVIEW 運営は一人と二人の区別がつかず、肉体的な実際は一人分であるにもかかわらず、二人としてカウントしていて計三人という、人格を分裂させて(元々からそうだったのでこれ自体はノーダメージ)業務に取り掛からなければならないほどの人手不足となっています。傍目には沙一さんばかりが対応しているように見えるでしょうが、わたしもかなり憔悴しています。具体的には、運営会議の頻度やメンタルケアが増えたり。次があるなら、そして、次の代の運営さんがこんな思いをしないように、希少な場であるこの黄色くも派手派手しく、そして眩しい世界を守るため、慎重に行動する次第です。
 あなたにとってのB-REVIEWは、どのような色でしょうか?

・活動報告 – これまでとこれから by 沙一

 2023年1月22日に、ビーレビの歴史を振り返るキャスが配信されました。録画はYouTubeにもアップロードされています。よろしければぜひご視聴ください。

◆出演者(敬称略)
三浦果実   [初代運営]
渡辺八畳   [第二・三期運営]
かるべまさひろ[第二期運営]
ふじりゅう  [第三・四期運営]
帆場蔵人   [第三・四期運営]
mmm     [第五期運営]
仁川路朱鳥  [現(第六期)運営]
沙一     [現(第六期)運営]

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 仁川路 朱鳥/永扇さんと沙一が運営に就任してから一年が経ちました。私たち現運営は、2023年8月まで続けるつもりでいます。いささか気が早いと思われるかもしれませんが、私たちの退任後、次期運営に名乗りを上げていただける方をお待ちしております。興味がありましたら、Twitterのビーレビ公式アカウントまでご連絡ください。

・【寄稿】仕事の詩の書き方 by 羽田恭

正命 正しい経済活動
釈迦が示した八つの正しい行いのひとつ

 知っている方はそこそこおられるかと思いますが、仏教オタの常連投稿者の羽田恭です。
ひとつ思い思った事がありまして、ここで書かせていただきたく思います。

 自分の作風のひとつに“仕事”というのがあります。
日々の仕事から着想をえて作品に仕上げる事が多いのですが、他の方ではあまりやらないやり方であるようです。
 自分の経験した仕事が、陸上自衛隊の普通科(要するに歩兵)とホルスタインを世話する酪農と肉牛を育てる畜産しかほぼなく、どれも命のやり取りが前提となっている上、具体的に何をやっているのかそこまで知られていないのもあり、作品にしやすいのはあるかと思います。
 とは言え、自衛官や牧場従業員が詩作に励むか、また事務員がその仕事を作品に昇華し得ないのか、というと違うでしょう。
となると、詩を書く際に仕事に視点が向いていないのが原因となりそうです。
という事で、自分なりに仕事をどのように詩にするか、書いていこうと思います。
(そういや、世の中の人々の大半の仕事は事務と営業になるのだろうか? 田舎で肉体労働しかやった事がないからわからん)
 仕事の中でネタとして簡単に拾えるのは、刺激的な出来事になります。
ビーレビュー初期に自分は良く自衛隊時代の行軍や射撃をネタにした作品を良く投稿し、最近では牛の生死に関わる作品が割と多いです。
ある意味トラブルを元に考える、とも言えます。
そのトラブルにより通常の思考から違和感というブレたのを感じ取り、覚える。
重要なのは覚える、という事です。
その時作品に仕上がらなくても、覚え続ける。
ふとした時に、それが出てきて作品にできる事が起こり得ます。
https://www.breview.org/keijiban/?id=4970
自分の作品だとこれがこのパターンになります。

ではトラブルのない平穏な日常しかないのなら?
“祈り”という面で考えてみる、というのはどうでしょう。
つまらない日常と仕事を続ける、と言うのはどうにも重要なことです。
では何故それを続けるのか。
他に道がないから?
食うため?
養うため?
離脱できるのにしないのは、祈りにも通じないでしょうか。
この退屈な労働が善いものだと考えた時、祈りという面が出て来てないか。
また状況の改善を望んだ時には?
主観的に考えてみて下さい。
客観的に見て下さい。
何か、違和感というブレが出ませんか?
そもそも祈りとは何なのか。
神仏に助けを求める以外に自分や誰かが善くある様に願う事になります。
その仕事は、自分と誰かに向いていませんか?
ブレたら、覚えておきましょう。
あと積極的に何かが善くある様に、悪い状況の改善を願い作品を書いて見てください。
https://www.breview.org/keijiban/?id=8982
この作品がこのパターンになります。

 事務の仕事の経験がほぼないので何とも言えないのですが、延々と紙や画面にある数字や文字と向き合うだけの仕事というのもあるかと思います。
これだと作品に仕上げるのは難しい可能性があります。
 ですが仕事である以上虚無に数字や文字をいじっている訳はないでしょう。
その向こうに何があるのか、思いをはせてみては?
いっそ労働賛歌を書いてみましょう。
数字と文字の羅列が現場に降りた時、傍目からは呪文の様なそれらが意味を持ち始め数多くの仕事がなされていく。
消費されていく紙。瞬く文字数字。
ゲシュタルト崩壊に耐え忍び、一本のインク染みが意味合いを変えていく。
挙がる報告、成功例。
歓喜を感じる。

 こうなると仕事を詩として作品にするのは、労働賛歌が良さそうです。
たとえ一日13時間働き続けるブラック労働でも。
時に苦痛ばかりのこの立場を肯定し、時に感じる歓喜に目を向けカタルシスを描写していく。
終わらない仕事、続く仕事、それらが片付いていく。
仕事という神から与えられし罰でも、マゾヒズム的な達成感を感じ得ないという事はない。
なんと言われようが、今この時はこれが善いのだと。
https://www.breview.org/keijiban/?id=6824
この作品がこのパターンになるのですが、あんまりブラック労働を肯定しすぎても良くないですけれど。

 自分なりに仕事を詩作品に仕上げ方をまとめてみました。

仕事に限らず詩を書くにあたり違和感というブレをいかに見つけ、覚え続けて結実させる、という手順によって上手くいく、という自分の方法論になってしまいましたが。
 仕事もまたネタの宝庫になりえるので、日々の仕事に邁進しつつ、ブレを拾って詩作品として結実させていきましょう!

・【お知らせ】寄稿してみませんか

 選考結果発表に、皆様からの寄稿をお待ちしております。
 内容は、常識に反しない限りで自由。ただし、運営で不適切な内容であると判断された場合、掲載を見送る場合があります。
 毎月一人一編づつ掲載する予定です。
 なお、報酬は出ません。ご了承ください。

 寄稿に興味がありましたら、Twitterのビーレビ公式アカウントか、 breview.works@gmail.comまでご連絡をお願いいたします。

 以上で1月選考の発表とします。

 2023.2.25 B-REVIEW運営一同

「【お知らせ】1月選考結果発表」に2件のコメントがあります
  1. 寄稿枠が動き始めたのですね。ビーレビらしい進歩だと思います。感涙。

  2. 1月はいい作品が多かった。
    それだけに鱗子さんの「お前」はあまりにも異彩を放っていたし、同時に、どの作品もある種の別解答として大賞に選ばれておかしくなかった。

    相当満足したというか、正直、この1月に見た以上のカオスと熱量は、このさきの数ヶ月は見られないほどのものなんじゃないかと思う。

    私達は、なにか面白いことをひらめいた。そして、しばらくのあいだ、そのアイディアについて慎重に考えごとをするための時間を手に入れたような気がする。

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