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なぞる  (B-REVIEW EDITION)   

作成日時 2017-10-22
コメント日時 2017-12-02

わたしには分からない。わたしは硝子          を指でなぞる。あなたにとってわたし          は誰ですか。わたしの描く文字は痕跡          をとどめない。だから、わたしは同じ          ことを何度でも書き続ける。                          わたしには          分からない。あなたにとってわたしは         誰ですか。わたしは書く。わたしはな          ぞる。わたしの描く文字は痕跡をとど          めない。だから、わたしは同じことを          何度でも書き続ける。                          わたしはわたしが         書いたことを書く。だから、わたしは          同じことを何度でも書き続ける。わた         しはわたしが書いたものをなぞる。だ        から、わたしは同じことを何度でも書        き続ける。                         わたしは硝子を指でなぞる。            わたしの描く文字は痕跡をとどめない。        わたしは書く。わたしはなぞる。わた          しはわたしが書いたものをなぞる。                同じ ことを書く。書きながら変わる。変わ りながら繰り返す。わたしは同じこと を何度でも書き続ける。                       わたしは書く。            わたしはなぞる。わたしは止まる。                        止ま              ってそして繰り返す。わたしは書く。         わたしはなぞる。なぞるように書く。         書きながらなぞる。なぞりながら書き          き続ける。                         わたしは止まる。                              止まってそし                    て繰り返す。わたしはなぞる。わたし          はなぞらない。                          なぞらないわたしは繰り           返す。書きながら変わる。変わりなが          ら繰り返す。繰り返しながらなぞる。        わたしは同じことを何度でも書き続け         る。                        わたしは繰り返す。                      わたしは繰り返さ               ない。                         繰り返さないわたしはなぞり続け                             る。なぞり続けるわたしは繰り返す。 あなたにとってわたしは誰ですか。わ たしはわたしが書いたものをなぞる。 あなたにとってわたしは誰ですか。わ たしには分からない。わたしが書いて いるものが何か。                  


項目全期間(2020/01/22現在)投稿後10日間
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2020/01/22 18時36分54秒現在
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コメント数(8)
survof (2017-10-22):

自分もループ詩書きたくなりました。返詩書きます! --- 書く(返詩) 書いて書いても消している 消して書いても消している 書いて消しても消している 消して消しても書いている 書いては消してまた消して 消しては書いてまた書いて 書いては書いてまた書いて 消して書いては書いている 消しては書いてまた消して 書いては消してまた書いて 消しては消してまた書いて 消して書いては消している 書いては消   してまた     書いて  消しては消し  て  また消して 書   いては  書いて ま た消して 書  いて 消 しては  消している 消しては消してまた消して 書いては消してまた消して 消しては書いてまた消して 書いて書いても分からない 書いて書いても消している 消  して書いても  消して   いる 書いて消し ても       消 している 消して消しても書いている 書いて消しては書いている 書い  て書 いても      分からな   い書    いて消しても書い   て  いる 消し   て書いても 書いている書いている書い  て いる書い て いる  書いている消  している 消しては書いて消している 書いては消してまた消して 消しては書いてまた書いて 書いては書いてまた書いて 消して書いては書いている 書いて書いても分からない 書いて消しても分からない 消して書いても書いている 書いて書いても消している

survof (2017-10-22):

--- 追記: やはり花緒さんの作品のようにある程度息の長い文章でループを書くのは難しいですね。なかなか簡単に書けるものではないと思いました。それにしてもこの作品、中毒性があります。

花緒 (2017-10-23):

survof さん、有難うございます。返詩有難うございます。わたしも書いたり消したりをテーマにしたループ詩がストックにあるので、もし完成したら投稿します!

まりも (2017-10-24):

一時期、集中してアルヴォ・ペルトを聞いていたことがあるのですが・・・そして、「ループ」という語感から予期するものは、ある種のミニマリスムやアンビエント音楽がもたらすような、酩酊感へと誘うイメージがあるのですが・・・花緒さんの「ループ詩」は、酩酊感に至ろうとする、そこに楔を打ち込んでいくような(不協和音をあえて持ち込んでいく、というような)ところどころに、虫ピンで止めていくようなところがありますね。 率直な感想として、この「詩」はどこまで続くのだろう、と思いながら読んでいたのですが、前半4連の、いわゆるアンビエント音楽的な酩酊感、麻痺に誘うような感覚が、〈書きながら変わる。〉のあたりで転調し、〈わたしは止まる。〉のあたりから、先に書いたように、虫ピンで止めていくような、強制的な力学が加わっていく。前半の、比較的整った詩形が、後半になって乱れていく(乱されていく)ように見えることも含めつつ、全体を8連で構成するという枠構造を設定しているところ、〈わたしは誰ですか〉という、画中の人物が、いきなり鑑賞者の側に視線を向けてくるような突き刺さる問いを、最初と最後に置いて、全体を型枠に抑え込んでいるところ・・・硝子(夜の窓ガラス)に映る自分自身の姿という映像も二重写しになっている、わけですが・・・そうしたことも含めて、ずいぶん構築的に練られた作品だと思いました。そうであるならばなおさらですが・・・わたし、という言葉の持つニュアンスの変化、前半の「わたし」の指示代名詞的な質感から、後半の言葉そのもの、ナマの単語として、不協和音的な響きを伴いながら、物質的に迫って来る「わたし」への変化、が強く印象に残りました。 まあ、端的に言えば、「わたし」があまりにも多すぎる、という、その違和感なのですが・・・頻度、置かれる位置によって、「置かれた場所の視覚的効果という物理的な影響」や、「スムーズに意味が連なっていく平叙文の中に置かれる時と、アンビバレントな、文脈をあえて切断していくような流れの中に置かれる時の作用」が異なった印象を生む。そのことについて、体感的に考えさせられるものがありました。 昭和初期の「近代詩」を個人的に研究対象としているのですが、海外詩の影響を受けた詩人が詩の中に持ち込む「わたし」「私」とは何か、ということを、どうしても考えざるを得ない。日本語が「主語」を明示しなくてもよい、ということと、たとえばイタリア語(ラテン語)で主語を省略することができる、ということとの、根本的な違い・・・つまり、話し始めた、書き始めた時点で、自身の「結論」「意志の表明」としての「動詞」が選択される言語と、話の流れ、語りの流れの経過によって、いかようにでも「動詞」を変え得る言語、における「わたし」、あるいは発話者とは、何か、ということ、ですね・・・。 日本の詩歌は伝統的に、わたし、の主観をベースとしている。わたし、からの発語であることを、詩歌を享受する人たちも、前提として共有している。そこに胃を唱えているのが「現代短歌」であったり(現代短歌で、私性とは何か、ということが、しばしば議論の俎上に上るのは、そのせいなのかもしれません、あまり詳しくはないのですが)虚構の人物設定をした、としても、その「登場人物の主観」から語られる、ということが前提となっている「俳句」においても・・・ 日本語は、何を書くか、何を言うか、を事前に定めなくても、その時の「感じ」や「ムード」を、時系列に添って(クロノス的な時間、ということよりも、カイロス的な時間、ではありますが)語っていくことができる、言語なのかもしれません。なんだか、うまくまとまりませんが、とりあえず、このあたりで。

まりも (2017-10-24):

胃を唱えて→異を唱えて 失礼しました

花緒 (2017-10-25):

まりもさん、ありがとうございます。丁寧な講評、感謝します。私は原稿用紙百枚分以上にもなる長編ループ詩を書いたことがある、というか、それを書くための勉強としてネット詩メディアに参入したのですが、その長編の一部を切り出したのが本作になります。なので、私としては、これは習作ではあるわけですが、結構思い入れのある一作でもあります。なので、コメント大変嬉しく思った次第であります。わたし、は多すぎて、、というのは、おっしゃる通りかなと思います。わたし、わたし、と続きすぎることが、クドい感じになってしまうわけですね。中々、その点は自分でも気付きながら、克服が難しいポイントでありました。

まりも (2017-10-26):

原稿用紙百枚分以上の分量で、物語性ではなく思想性や音楽性で読者を惹きつけたまま進行させる、というのは、かなりの力量が必要でしょうね。松本秀文さんの作品など、なんらかの参考になる部分があるかもしれません。

森田拓也 (2017-12-02):

おはようございます。 「なぞる」という行為が様々な変奏的な表現で、読み手の僕に問いかけてくれるような、 魅力のある詩でした。 詩のリズムが永遠に繰り返されるようなループ音楽的で、言葉の配置は絵画的で。 言葉の一つ一つが必要な場所に的確に配置されていて、 一語でも抜くと、危うく崩壊してしまうような建築物的な、 奇妙で儚い美しさも感じます。

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