ゆく (二〇一〇年一〇月) - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

あなたのために

永訣の詩

あなたが出発していく 光あれ

羽田恭

無題

ゼンメツ

伝説

三浦果実

十月

あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

真清水るる

だれのせいですか

どんな身体でも

どんな自分であっても愛してくれるか、抱きしめてくれるか、生きてくれるか SNSできらきらした自分だけを見せてそんな見た目や上辺で物事を判断しやすいこんな世の中だからこそ響くものがありました。例えばの例も斬新でとても魅力的です。

sorano

死んだベテルギウス

衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

二酸化窒素

七月の雨

ずっと待っていた

渇いた心を満たす雨に満たされていく

afterglow

桃太郎の神殿

幻想的な具体、具体的な幻想

時刻、刻々、刻むということは生きるということである。生きる、生まれる、死を予感する全ての事象が望む新たな幻想、書かれるべき詩、読まれるべき詩がここにある。

狂詩人

優しい人が好き

淡くうかびあがる差異のせつなさ

自分にとって「優しい人」と他者にとって「優しい人」は同じ「優しい人」だろうか。同じ言葉を使っていながら思いうかべるものは同じだといえるだろうか——

沙一

死ね、ニュートン

こいつはいい

こいつはいいよ。文体とイメージは翻訳ランボーの剽窃だが詩の勢いはホンモノ。

豆大福の日

ひとつ私に くださいな。

仮に、お伽噺のような平和があるとしても 敵は、存在するする。人には 雉、猿、そして犬のようなタイプの人のように個性が色々であっても、共通する敵が いる。敵に勝つために、もっとも大事なことは、共通する喜びに きがつくこと

真清水るる

ひらいて、とがって

ひらひらとひらかれひかれて

ひざこぞう、に出逢ってください。そして手をのばして作品の言葉にためすすがめつ、触れてほしい。

ほば

薬売り

胡散臭さがたまらない

怪しいものや不思議なものが好きな方におすすめしたい、世にも奇妙な掌編——

沙一

書かざる言わざる、雄弁に水銀を

黙って笑ってろ、沈黙は金

これを見ているあなた、恥ずかしくはないんですか? 答えられないのですか。 なんでですか。 理由があるという訳でもないのですか? ああ、そうか。 全部、冗談だというのですね。

鳴海幸子

夏は夜。月のころはさらなり

田舎の夜道は暗くとも、恋は華やかで明るい——

沙一

あなたとどんぐりとハナミズ……

悪意のないホローポイント弾

ここには○○の残酷さが描かれている。 ○○が何なのかは、読めばわかる… …かもしれないし、わからないかもしれない。 感じ方は「人それぞれ」だから。

R

祖父の痕跡

黙想を貫いた彼が最後にみたものは…

祖父の遺物が並んだ「私」だけの世界… 彼の深層に踏み込むべく「私」は宝物箱に触れてしまうのか…祖父とは一体何なのか…

つつみ

直列つなぎ-うんこ!!(……

青春の現代詩

青春はいつも、エロくて汗臭い。そして切ないけど優しいところもあり、美しい瞬間もあるけど、昆虫たちも僕らも命を捨てて夫婦になることを受け入れる。それが生きるということだから。個人的には、僕は飯田華子さんの紙芝居を観に行きたい。

蛾兆ボルカ

ちがう星

ピッチャーとキャッチャーみたいだね

それから時々 おなじ星

三浦果実

いつまでもあいさつをしてゆ……

伝説の流行語はここから始まった

「かきかきたぶんしない」は伝説になった。わからない人には永遠にミューズは来ない。

三浦果実

粘土

こんにゃろっというやり場のない怒れる者よ

ほの暗い系男子がたどり着いた極北のモノローグがきみにはわかるまい

三浦果実

菊の花

2020年10月の裏番長/裏大賞

これの良さがわかるまで詩を書くんじゃない

三浦果実

死んだベテルギウス

地球は退屈な諦念に埋め尽くされてる

重力に支配された地球人にはわかるまい

三浦果実

風吹き抜ける青

残酷なロマンティズムがきみにはわかるまい

そのまま生き地獄で野垂れ死にするといいという孤高の美

三浦果実

ぢんせぃ

その喪失感は夢かうつつか

ネットとリアルがボーダーレスな、デジタルネイティブ世代の感性──

沙一

潮風

潮の香りにのまれるように

不思議な気配が手招きをしている

ほば

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ゆく (二〇一〇年一〇月)    

 小さなザックを背中に背負い、懐かしい山村のバス停で下車した。少年時代を過ごした村である。すでに稲刈りも終わり、刈り取られた稲の株から新しい新芽が立ち上がり、晩秋の風に晒され微かになびいている。落穂でも残っているのか、カラスが何羽も行ったり来たりしている。未だ舗装されていない小道を歩いていくと、深い山容が正面にあった。魔谷山と言われる伝説の山である。名前に魅せられて標高こそ千メートルを少し超える程度だが、多くのハイカーが訪れる山である。  取り憑かれたように突然目を見開き、村人達が山に分け入り、そのまま消息を絶ったと伝えられる魔の山。そんな伝説が登山口の小さなプラスチックの看板に書かれていた。一歩踏み出すと、別の世界へ踏み込んだような取り返しのつかない感覚に襲われた。私はここを最後の場所として登るのである。  今まで多くの山登りをしてきた私は、幾度も死への恐れを感じたことがあった。その都度生を味わい、安堵したものだった。  幾度となく小さな罪を繰り返し、そしてかけがえのないものを無くしてしまった。私が私自身の存在を受け止めることは許されるべきことではない。泥臭く生きることも可能であり、それが逆に美しいとする考えもあるだろう、しかし、十分すぎるほど泥臭く私は生きた。死んでいく時だけは美しく死んでいきたい。  死を暗示させるような文面も何も残していない。そういうものを残すことは死への恐怖を訴えがたいためのものなのではないか。確かに死は怖い、幾度も危険な目に合い、死の恐怖を感じ、あの世の使者の舌なめずりを見たこともあった。死は怖いが、私がどのように死に往くのか、そして私の魂はどこに行くのか、それを確かめたい気持ちがあった。それが完結である、そう思いたかった。生を享けた時の記憶がない、だから、生が終わる時は明らかにそれを自覚したい、そう思った。    晩秋の気配が漂う山道は、多くの彩られた葉が散乱していた。すでに午後の日差しが差しこみ、夫婦連れの登山者に遭った。夫婦と言えども仲が良いとは限らない、だが、夫婦で登るからにはそこに愛があるのは当然だろう、そういう普通の考えを嫌った私だった。  「これからですか」と、にこやかに妻君らしい女性が声をかけた。  「ええ・・」、確かにこれから山に登るのだ。だが、違うのは下山しないと言うことだけだが。   カップル、単独行者、グループ、数組の登山者に遭った。山頂に着くと三角点があり、そこにザックを立てかけた。すでに登山者は全て下山しており、登山者によって侵食された山頂には、いくつもの転がった石と生き物の空気が漂っていた。  三角点に腰掛け、五年間止めていたタバコに火を点けた。吸っていた頃の銘柄はすでに発売されていなく、軽めの人気銘柄を買ってきた。気管支や肺の細胞は、五年もの間この時を待っていたかのように煙と毒を堪能していた。毒が満たされ、そのけむっていた想いを晩秋の夕闇に吐き出した。  午後三時を過ぎると明らかに晩秋は駆け足のように夜を急ぐ。山頂を後にした頃にはすでに足元が少し暗くなっていた。  山頂直下の急登を下ると、緩やかな窪地となり、薮の中のやすらげる場所を決めた。  最後の晩餐だった。  ヘッドランプを取り出して、湯を沸かした。死ぬつもりが生きるための行為をしているようで滑稽だと思い嗤った。  レトルトカレーとインスタントラーメン、おかずは赤貝の缶詰だ。山でひとりでこんなに贅沢したのは初めてで、自分の存在の終焉に乾杯、と高級な缶ビールを木に優しくぶつけた。  これで眠くなればちょうど良い。  ほどよく眠くなり、しばらく寝たようだ。風の音で目が覚めた。強烈な寒さで星は凍っている、とたんに我慢できない尿意を感じた。死ぬ時もこんなに寒い目にあわなければならないのだろうか、この震えのあとには気持ちの良い眠気が襲ってくるはずだ、そうすれば凍死できる。それにしても我慢できないほどの寒気が体中を刺していた。少し小高いところに立ち、放尿した。尿が風に煽られ飛沫となって左右に揺れ、私の足元もゆらりと揺れた。尿意はまだ納まっていないのに体はバランスを崩し、宙を舞った。暗い闇の中、私は滑落しながらまだ放尿を続けていた。数十?メートル落ちながら尖った岩にバウンドし、私の眼球は頭部から離れ、暗い煌く星空を眺めていた。次のバウンドで頭蓋から飛散した脳漿が体から分離し、新しい闇の空間へ飛び出していった。脳漿の想い、険悪なスラブの岩を滑り落ちながら「あなたは、いつも○○なのよ、お父さんなんて・・・だもの、どうするんだ、いったい、わかってるよ、そんなこと&%#”!*+<?***」  ザスッ、鈍い音がやっと平らになった岩棚に落ちた。もはや原型をとどめていない私だった。これで私は間違いなく死んだであろう。心残りは尿意がまだ残っていたことだった。                   

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作成日時 2021-11-24
コメント日時 2021-12-01
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ゆく (二〇一〇年一〇月) ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 15
P V 数 : 890.1
お気に入り数: 1
投票数   : 2
ポイント数 : 2
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2021/12/02現在)
叙情性1
前衛性0
可読性1
エンタメ0
技巧0
音韻0
構成0
総合ポイント2
 平均値  中央値 
叙情性11
前衛性00
可読性11
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合22
閲覧指数:890.1
2021/12/02 10時07分35秒現在
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    作品に書かれた推薦文

ゆく (二〇一〇年一〇月) コメントセクション

コメント数(15)
15歳
15歳
作品へ
(2021-11-26)

「生が終わるときは明らかに自覚していたい」とあったのに、結局自覚した「心残り」が微妙で(笑)人生こんなものかと腑に落ちました。意識が身体から分離して自分の死体をみている冷静さが奇妙でした。 (私の知る限り)いつもと違うテイストで面白かったです。

0
ぼぬん
作品へ
(2021-11-26)

なんか遠く離れた日記の様です、死を自覚するほど生も自覚され、秋はその死と生をとても容易く描きますね。安いものです。

0
yamabito
作品へ
(2021-11-27)

15歳さん、おはようございます。 テイスト的にはこういう散文のショートショートはよく書いてました。書いていて自分で楽しんじゃってるので、そこらへんは良くない部分だと思います。 自分的には、少し変わったものを投下したいというのがあり、投稿させていただきました。ありがとうございます。

1
yamabito
作品へ
(2021-11-27)

ぼぬんさん、おはようございます。 まずはお読みくださり、ありがとうございます。 安易は生と安易な死。こういう部分の御指摘ではないかと察し致しました。もちろん、現実的な部分を言うならば、書き手の怠慢さもあろうかと思いますし、決して、死を面白さの対象にしてはならないことなのかもしれません。が、しかし、はたしてこの主人公は死んでるのかどうか?そこら辺の意図とかもありますので、御勘弁ください。

0
藤 一紀
作品へ
(2021-11-27)

面白かったです。序盤から端整な語り口とディテールが効いていて、それが後半の >ほどよく眠くなり からの流れ、転落しながら放尿しつづけて落ちるまでの展開を活かしています。とびきりアホっぽくて楽しい。 >心残りは尿意がまだ残っていたことだった。 というオチも、体はすでに原型をとどめなくなっているのに、生きているものにつきまとう生理はまだ残っているという生に対するしぶとさが表れていてうまい。

0
yamabito
作品へ
(2021-11-28)

藤 一紀さん、おはようございます。 おもしろいと言っていただけて嬉しく思います。 本作はもう10年も前のものなのですが、たくさん書いてきているSSの中でも削除せずに残しておいたものの一つです。 藤さんのような書き手になりますと、やはり詩でも散文でもオトシドコロという部分を意識されるかと思います。私も本作について、ずいぶん違う落とし方を研究し、今に至っています。  いろいろと御批評、ありがとうございました。

2
よんじゅう
よんじゅう
作品へ
(2021-11-28)

おもしれぇけどな! やまひと!さんじん!なんでもいい、 たち、まだまだだろ?

0
よんじゅう
よんじゅう
作品へ
(2021-11-28)

おもしれぇけどな! やまひと!さんじん!なんでもいい、 たち、まだまだだろ?

0
エイクピア
作品へ
(2021-11-29)

最初は単なる自殺願望者の詩だと思ったのですが、そして自殺を思いとどまる展開を考えていたのですが、実際に自殺をしてしまう。尿意との絡み。斬首の後のしずもりみたいな死んだ後のことを大胆に詠ってしまう大胆な詩かと思いました。走馬灯も少しは描写される。もう記号だけになってしまう。心の残りのおちは意外でした。

0
yamabito
作品へ
(2021-11-29)

よんじゅうさん、おはようございます。 それなりにも面白かったようで良かったです。誤字と思われる部分があって、ちょっと意味不明な御批評文でしたが、当然私などまだまだの小僧でございます。精進したいと思います。 ありがとうございました。

0
yamabito
作品へ
(2021-11-29)

エイクピアさん、おはようございます。 この作品は一〇年以上前のもので、当時の文学極道などに投稿したものでもあります。落としどころはいろいろあったんですが、最終的にこういう結果で括っています。難しいですよね、掴みと落としどころっていうのは。雑な落ちだとせっかくの中身が台無しになってしまうし、逆も然り。 ありがとうございました。

0
YUMENOKENZI
作品へ
(2021-12-01)

こ、これは! yamabitoさんの遺書のような作品なの?! あまりにリアルで... フィクションですよね?! フィクションじゃなきゃだめ、ゼッタイ!! いつまでも胸がざわついている。

0
中田満帆
作品へ
(2021-12-01)

ここの文章の表示スタイルは縦書きに不向きだ。この作品も横書きでは見えていた部分が見えない。横スクロールしながら、縦スクロールする苦痛。それをこの作者が考えたのかはわからない。

0
yamabito
作品へ
(2021-12-01)

YUMENOKENZIさん、こんばんは。ご心配くださり、ありがとうございます。自暴自棄になることなど星の数ほどありますが、私はまだまだ死ぬまで働く必要がありそうです。ご感想、ありがとうございました。

0
yamabito
作品へ
(2021-12-01)

中田満帆さん、こんばんは。 この作品は従来横書きでした。初投稿は文極でしたから横書だったんですね。最近はすっかり縦書きになってまして。 ご意見、ありがとうございます。

0
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