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ハルピュイア   

作成日時 2019-05-01
コメント日時 2019-05-16

青い鳥は星条旗にくるまれている 目かくしの春は殉教の歌 華奢な桜は髪のない姉のようだ あわせ鏡の迷い路に俗を脱ぎすてた素肌は香る 閏秒に隠れた時の刺客 いたずらな誤差はひとしずくの甘露 溶けてゆく燕の輪郭がかなしき真名を綴る 常世の月を恋うように東風は呼んでいる 退嬰的な愛が誰にも知られず濡れていた 鳥籠の文を音したら雨はしずかに抱くだろう 翼のないきみに淡雪の口づけを 花のいのちに星影の逢瀬を 死神に目かくしされる前に 玉響の二重唱を懇ろに


項目全期間(2020/01/26現在)投稿後10日間
叙情性73
前衛性32
可読性63
エンタメ22
技巧30
音韻10
構成20
総合ポイント2410
 平均値  中央値 
叙情性1.41
前衛性0.60
可読性1.21
 エンタメ0.40
技巧0.60
音韻0.20
構成0.40
総合4.83
閲覧指数:1093.3
2020/01/26 22時04分32秒現在
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コメント数(8)
エイクピア (2019-05-01):

>鳥籠の文を音したら雨はしずかに抱くだろう ここは意図的な間違いか、それともと思いました。「落としたら」「音したら」。なんとなく「音したら」と続く様なそんな気がしました。

沙一 (2019-05-01):

エイクピアさま はい、意図的です。 ものを〈落とす〉ことは、〈音す〉ことに通じているのだなと、常々思っていました。 〈訪れ〉が〈音づれ〉と通じていたり。 日本語の音韻の共通性は、奥深いですよね。 細かなところに注目してくださり、嬉しいです。ありがとうございます。

tOiLeT (2019-05-01):

前回の、ある種のストーリー性のあるものとはまた違い、 今回はストーリーというよりは詩的イメージを喚起する言葉の連続? それをそのまま味わうような詩なのかな、などと思いました。 そしてタイトルは想像上の生物であるハルピュイアですね。 恋愛もの、あるいは比喩としての恋愛的雰囲気もあるように思いますが、 タイトルの『ハルピュイア』とも相まって、一層幻想的ポエジーにも感じました。

沙一 (2019-05-01):

tOiLeT さま 本作は、一行ずつの連詩によって創られました。私が書いたのは偶数行です。 「ハルピュイア」は、作中話者をイメージして友人がつけてくれたタイトルで、私も気に入っています。人と鳥、異なるものの混じり合いは、本作そのものを象徴しているようで。 幻想的なイメージやストーリーを感じていただけたら幸いです。ありがとうございます。

せいろん (2019-05-02):

とても沙一さんのこだわりが出ている詩だと感じました。 あえて平仮名を使ったり、簡単な言葉と難しい(語彙力なくてすみません)言葉を混ぜてあるので興味深い内容でした。 上のコメントにもありますが、タイトルがいいですね。 私はいつもタイトルを付けるとき、作品中のフレーズを付ける脅迫みたいな念があるんですが、沙一さんはどうやっていつも思い付きますか? ぜひ聞いてみたいです。

沙一 (2019-05-02):

せいろんさん コメントをありがとうございます。 難しいというか、大和言葉だったり、俳句の季語だったり、古風な言葉は好きですね。連詩してくださった友人も、そのようです。 でも堅苦しいのはあまり好まないので、ひらがなや、やわらかいもので、ゆとりをもたせたくなります。 私は詩人の吉増剛造さんを尊敬しているのですが、氏は日本語のことを、怪物のような言語だと仰っていました。漢字、ひらがな、カタカナ、などが渾然一体となっている様は、たしかに怪物じみているかもしれませんね。また、このような言語を自在に扱えることに、悦びも感じます。 タイトルも気に入っていただき、ありがとうございます。考えてくれた友人にも感謝です。 タイトルは、その作品を象徴していて、一言でもピンとくるものをよくつけています。いつもそのかぎりではありませんが。

ふじりゅう (2019-05-14):

拝見しました。 自分の国語力や語彙力のなさを思い知らされるような作品でした。 読めねえ… どことなく和歌っぽい雰囲気も感じましたが、星条旗も出てくるので西洋も入ってくるのかなとも思います。 >退嬰的な愛 が非常に上手い表現だなと感じました。

沙一 (2019-05-16):

あらかじめ十四行と定め、友人と一行ずつ言葉を出し合い、未知の状態から、一つのイメージや物語が輪郭を帯びていく様を愉しんでいました。 その過程にもこの詩の本質が宿っている気がしたので、あとから大きな改変などはしていません。和洋折衷感はたしかにありますね。 褒めていただいた箇所は友人の書いてくれた行なので、とても悦んでいると思います。 ありがとうございます(^ ^)

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