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空の下
いつだって空の下にいた さまざまな季節の ようように色を変える 空の下に 空の下で食べ あそび 夜は その下で眠った みずいろ せいじ あお あさぎ ぐんじょう こんぺき つゆくさに あい 空からは 水 食物 光 日々の暮らしに必要なこまごまとしたもの 静かに育ちつつあるものの糧となる あらゆるものが降り その水を飲み 身体を洗った ときには上を見て口を開けた そこにいた そこにいる きはだ あけぼの すみれ もも しゅにまじわって むらさき べんがら 黒い幹に薄紅の花が咲いたとき 後ろにはくっきりと青い空 あるいは墨染灰汁色(あくいろ)であったか あなたと歩いた川沿いの風景を見ている 半袖のワンピースを 小さな飾りの付いた帽子を その場所にいる あなたは逃げ出したいと思ったのだ 化粧の匂いがわかる それほど近くにいる やまぶき うぐいす つばめはとぶか りきゅうちゃ わらいろ ろくしょう ぞうげ 変わる季節の さまざまな空の下 空から降るものに包まれ あなたは電車に乗る 十代に見えてしまうと感じたのは 茶のベルベットと明るいコートのせいだろうか わたしを友人に紹介するのだという いつもと違う口紅の色を覚えている 車窓には暮れようとする空が鈍く金色に輝いていた
作成日時 2019-03-01
コメント日時 2019-03-02
空の下 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 742.5
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 1
項目 | 全期間(2023/02/09現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 1 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
この季節にぴったりの詩。 「あなたは逃げ出したいと思ったのだ」 が素敵なアクセントになっています。 次回(未定です~近々)の突発弓庭夜話で合評させていただきますね。
0fiorina さん ありがとうございまいた。 ツイッターをフォローさせていただきました ツイッターでは、滝本政博@galapa7の名前でぼそぼそ呟いています。
0未だ雪が降る、北海道からです。 段落を区切るように続く、ひらがな表記の色の数々がいいアクセントだと思いました。 様々な色彩の中でのエピソード、思い起こしているのか、今起きているのか。 色という要素を上手く使った詩ですね。 とてもよいと感じました。
0羽田恭さん 北海道は未だ雪がふりますか、日本も広く感じます。 とゆう私も、やや時期は遅ればせながら、インフルエンザに罹り、ようやく回復してきました。 コメントありがとうございました。 色のひらがなの表記の個所はアイデアとして思いつき、遊びの要素も込めて入れ込んでみました。 効果があるようでしたら嬉しいです。
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