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春
春 本が自然発火する暖かさ 季節の指がトリガーを引く 轟音が通底音になる 三百六十度の皆殺し 倒れこみ惰眠をむさぼる我ら つかの間の死を眠る 猿に戻るための準備期間 春 睫毛の上のダンス 握り拳を開けば 咲いては弾けてゆく蜜蜂 蝶の首飾りをあげよう 空に放り投げてあげよう 素肌に薄物をはおった季節の香り テーブルの上に咲きほこった笑い声 花の形に整ってゆく今日の日よ 春 春の指がピアノを弾く 蠢く十指の奏でる音階 その血流を追って行こう 春の川を渡り 丘を越えて 湿地や藪を越えて 洞窟をくぐり 胸の内を進もう 春雷 垣間見る瞬間の狂気 ピアノの音が止み窓辺に灯りがついた もう日が暮れかけているのだ 春 川底の自転車 聖玻璃の風が行き交う パステルでかいた文豪 菜の花ような少女と菜の花 死んでしまったわたしの犬が駆けまわった季節 遠い国の戦場に風が吹く 季節のたてがみが雲となり 空に流れる 春 春風吹き 雨を含む風が顔にあたる まばらに風の実を受け 歩こう 軽く打ちつける礫に濡れて歩こう だけど どの時代のどこを歩こうと わたしはわたし 景色の中でわたしの内圧は高まってゆく
作成日時 2019-03-01
コメント日時 2019-03-02
春 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 703.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 1
項目 | 全期間(2023/02/09現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 1 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
枕草子みたいだなと思ったが、隠喩の具合が私には合わなかった
0渡辺八畳@祝儀敷さん こう言うタイプの詩はあまり書かないのですが、 隠喩の具合が合わなかったのは致命的ですね。 ほぼそれだけで突っ走った詩ですから。
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